モナコインの今後と将来性は?2023年動向を詳しく解説
モナコイン(MONA)は、日本で初めて誕生した暗号資産(仮想通貨)です。匿名掲示板サイト「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」で公開され、名前の由来でもある有名なアスキーアート(テキストアート)である「モナー」をモチーフにしたロゴを採用していることもあり、日本人に支持されているアルトコインとされます。
今回は、日本初の暗号資産であるモナコインの今後について、2023年に予定されているイベントを踏まえて整理していきます。

暗号資産(仮想通貨)モナコインとは

まずはモナコインの概要について紹介していきます。モナコインとは、日本初の暗号資産(仮想通貨)で、単位はMONAとなっています。正式名称は「モナーコイン(MonaCoin)」ですが、一般的にはモナコインと表記されたり、呼ばれたりすることがほとんどです。本記事では「モナコイン」の表記で統一しています。
モナコインは、ライトコイン(LTC)をベースにして開発・発行された暗号資産で、2014年1月1日に「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」上で正式公開されました(誕生・テスト版の公開自体は2013年12月)。コンセンサスアルゴリズムにプルーフ・オブ・ワーク(PoW:Proof of Work)を採用しており、ビットコイン(BTC)やライトコインと同様にマイニング(採掘)によって発行されます。
開発者は「Mr.Watanabe」という人物ですが、その素性はビットコインのサトシ・ナカモトと同様に明らかになっていません。
日本初の暗号資産ということもあり、日本人のユーザーが非常に多いとされていることも特徴的です。これまでに、モナコインのファンによっていくつも関連サービスが開発され、モナコイン決済への対応も進められてきました。例えば神社の建立、語呂合わせの投げ銭といった他の暗号資産では見られないような使われ方がされています。
なお、モナコインの発行上限数量は1億512万MONAに設定されており、時価総額は第508位にランクインしています(2022年11月29日現在。コインマーケットキャップ調べ)。
モナコインのこれまでの動き

モナコインの今後の価格動向を考えるためにも、過去のモナコイン関連の動きを整理していきます。
2019年~2020年初頭は、モナコインにとってのポジティブな出来事が続けて起きた期間です。
まず、モナコイン専用のウォレットサービス兼ポータルサイト「Monappy」が、2019年10月7日からサービスを再開しました。Monappyは、モナコインがリリースされた年から続いている代表的なモナコイン関連のサービスですが、後述するように一時的にサービスがクローズしていました。モナコインをはじめとした暗号資産(仮想通貨)にとって、利用する場所が整備される(増える)ことは非常に重要だといえるでしょう。
また、国内の暗号資産交換業者でも、2019年からモナコインの新規取り扱いをスタートさせており、その後、売買できるサービスが増加しています。モナコインを売買できるサービスの増加は、モナコインを入手(売却)する機会が増え、取引が活発化するための土台となります。
さらに、DMM Bitcoinでは、2020年2月19日からモナコインのレバレッジ取引の取り扱いを、2022年3月30日から現物取引の取り扱いを開始しています。国内の取引環境としては、モナコイン取引に関する多様なニーズに応えられる状況になっているといえるでしょう。
モナコインの今後に影響する関連サービス

前述したように、モナコインでは、さまざまな関連サービスが開発されています。そのうちの主要なものを紹介します。
モナコイン専用ウォレットの「Monappy」
Monappyは、モナコイン専用のウォレットサービス兼ポータルサイトです。モナコインが正式ローンチされた2014年からサービスが開発・提供されています。なお、ウォレットとは暗号資産(仮想通貨)を管理し、送金や受け取りを行うためのツールであり、ポータルサイトとは各種サービスを利用するための玄関口となるサイトのことです。
Monappyは、ウォレット機能のほか、投げ銭サービスやブログ、イラスト投稿サービスなどを提供しており、モナコインのファンたちに利用されていました。2018年7月31日にサービスが終了するとアナウンスされていましたが、ウォレットなどを開発するIndieSquare社との事業譲渡契約が締結されたことで、現在に至るまで継続して運営されています。
ところが、IndieSquare社にMonappyが事業譲渡された後の2018年9月1日、不正アクセスによってMonappy側で管理されていたホットウォレット内のモナコインが流出する事件が発生してしまいます。不正流出を受け、IndieSquare社は利用者の資産保護と原因究明のためにサービスを停止し、原因の検証やシステム改修などを行いました。
不正に盗難されたモナコインは、対象となる利用者に対して全額が補填されています。なお、モナコインを不正に詐取したとして、2019年3月14日に国内の18歳少年が書類送検されるという事件もありました。
その後、Monappyはシステム刷新によるセキュリティ強化と管理体制の改善を実施し、2019年10月7日からサービスを再開しています。
※DMM Bitcoin以外で提供されているサービス・ソフトウェアの利用についてはDMM Bitcoinでは一切責任を負いかねます。お客様ご自身の判断と責任においてご利用ください。
モナコインを投げ銭できる掲示板「Ask Mona 3.0」
モナコインの発祥となった2ちゃんねるを彷彿とさせるインターネット掲示板型で、コメントに対してモナコインを送金できるサービスです。
サービス開始当初は「Ask Mona」という名称で、MONAの入金をおこなっていましたが、日本のカストディ業務が規制対象になったことに合わせて、2020年9月に暗号資産管理に関する業務を完全に停止しました。その後に外部のウォレットサービスを利用し「Ask Mona 3.0」として再スタートしました。なお、「Ask Mona」も掲示板機能のみを残して存続しています。
NFT対応のトークンプラットフォーム「Monaparty」
2021年から話題となっているNFT(ノンファンジブルトークン)やFT(ファンジブルトークン)を発行できるトークン発行プラットフォームが「Monaparty」です。
Monapartyはカウンターパーティをベースにした暗号資産プラットフォームでモナコインブロックチェーン上に取引が記録されます。カウンターパーティとはビットコインブロックチェーン上に構築された独自トークン作成プラットフォームです。
Monapartyは、さまざまなプロダクトでサポートされており、「お手軽に使えるモナコイン+Monapartyの超高機能総合エンタテイメントウォレット」のモナパレットでは自動売買が可能な「Dispenser」という機能があります。さらにNFTやFTであるイラスト付きカードの「モナカード」を作成できます。
モナコインはこれらNFTやFTを取引する際の手数料や支払いで利用されています。
モナコインの次回半減期は2023年10月頃を予定

モナコインは2023年10月に3回目の「半減期」を迎える予定です。半減期とは、その暗号資産(仮想通貨)の採掘報酬(マイニング報酬)が半減するタイミングであり、今後の価格動向に大きな影響を与えるため、暗号資産の投資家にとっては一大イベントといわれます。
モナコインの半減期周期は約3年(105万1,200ブロック)です。2022年11月末現在、モナコインの採掘報酬は12.5MONAとなっているため、2023年10月頃に予定されている半減期では、採掘報酬が6.25MONAとなります。
これまでの半減期は2017年7月16日と2020年9月9日にありました。第一回目の半減期前後は価格が上昇しましたが、2回目の半減期には、大きく価格が動くことはありませんでした。
次回半減期の2023年には、モナコインの価格が上昇すると期待する人もいます。半減期が訪れるとネットワークに新規供給される暗号資産が減少し、需要に対して供給が絞られるため、相対的な暗号資産の価値が上昇するといわれているためです。
ただし、半減期とモナコイン価格の動向について考える際には、どのタイミングで半減期を織り込んだ価格水準になるのか、推測しにくい点を必ず覚えておきましょう。
また、半減期の前後は価格が大きく変動する可能性があるので、最新情報を入手するように心がけると良いでしょう。
DMM Bitcoinでは、モナコインの取引が行える

DMM Bitcoinでは、現物取引とレバレッジ取引の両方でモナコインを取り扱っています。
「現物取引」とは
現物取引とは、買いの都度、日本円や暗号資産の受け渡しが発生する取引です。口座に入金した範囲内で暗号資産を購入できます。暗号資産の価格変動をみることで売却のタイミングを図り、利益を狙うことができます。
DMM Bitcoinはモナコインの他にビットコインやイーサリアムなど複数の銘柄を現物取引で取り扱っています。詳しくは「取引概要」をご覧ください。
レバレッジ取引とは?
レバレッジ取引とは、一定額の資金(証拠金)を担保として、証拠金より大きな金額の取引を行う方法のことです。例えば、現物取引の場合は、手元資金が10万円なら最大10万円分の取引しかできません。しかし、最大倍率2倍のレバレッジ取引であれば、10万円の証拠金を預け入れることで、最大20万円まで取引できます。また、証拠金は損失時の決済に備えるもので、相場の急変などで損失が大きくなると、証拠金が損失補填のために使われる場合があるのです。
DMM Bitcoinのレバレッジ取引では現物取引とは異なり、取引ごとの現物暗号資産(ここではモナコイン)の受け渡しは行われません。代わりに、暗号資産の売買(新規注文と決済注文)を行い、その差額の金銭(日本円)のみを決済時に受け渡す「差金決済」が採用されています。従って、モナコインを直接入手・保有することなく、利益を得られる可能性があるのです。
DMM Bitcoinのレバレッジ取引では、モナコイン(MONA)の他にも、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、など国内最多となる22種類の暗号資産でレバレッジ取引が可能です(2022年11月末現在。国内暗号資産交換業者のウェブサイト調べ)。
なお、DMM Bitcoinでのレバレッジ取引の最大倍率は2倍となっています。
レバレッジ取引の注意点・リスク
レバレッジ取引の場合、わずかな価格変動でも損失が膨らむ危険性があり、証拠金の金額を超える損失が生じるリスクもあります。必ず余剰資金の範囲内で取引を行いましょう。
また、暗号資産の価格自体が変動の度合い(ボラティリティ)が大きく、暴騰または急落する可能性があります。株式市場とは異なり、暗号資産取引にはストップ高・ストップ安といった仕組みもないため、価格の上昇または下落が続く可能性も覚えておきましょう。この点は、資産形成の上でメリットであると同時にリスクにもなっています。
まとめ

ライトコインをベースに開発されたモナコインは、2014年1月1日に正式に発行された日本発祥の暗号資産(仮想通貨)です。暗号資産交換業者がモナコインの新規取り扱いを行ったり、DMM Bitcoinでも現物取引とレバレッジ取引を提供したりするなど、取引環境が向上しています。
さらに、NFTに対応したサービスが開発されていることなど、今後モナコインを使う環境がより充実していくかもしれません。トレード環境の整備やモナコインの使い道が増えることは、モナコインの取引を活発化させる要因となる可能性があります。
そして、モナコインの今後を考える上で非常に重要なイベントは、2023年10月頃に予定されている半減期といえるでしょう。ただし、価格にどのように影響を与えるのかは不透明です。
モナコインにとって2023年は半減期を迎える重要な年であり、最新情報をチェックしつつ今後の価格動向を注視していくと良いでしょう。
モナコインについて詳しく知りたい方は「モナコインもマイニング(採掘)で獲得できる?その方法や注意点を紹介」もご参照ください。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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