リップルニュースの注目点は?過去と最新情報からリップルの動向を探る

リップルニュース
2020-03-18 更新

リップルニュースの注目点は?過去と最新情報からリップルの動向を探る

リップル社は、国際送金ネットワーク「RippleNet」の販売と共にリップル(XRP)の普及に取り組んでいます。そのため価格動向を把握するには、まずリップル社自体とRippleNetに関する最新情報を確認する必要があります。また将来性を検討する場合には、同社の投資部門Xpring(スプリング)について調べることになります。2019年後半から2020年1月までに注目すべき情報をまとめたので、2020年の価格動向を検討する際にご参考にして頂ければと思います。

リップル社の事業、XRPエコシステムに関連するニュース

リップル(通貨単位:XRP)は、高速かつ安価な国際送金を実現するために発行された暗号資産(仮想通貨)です。

アメリカのソフトウェア企業リップル社(Ripple Inc.)は国際送金ネットワーク「RippleNet」を展開しており、その中でリップル(XRP)は法定通貨の交換を仲介するブリッジ通貨の役割を担っています。

リップル社自体の動向、RippleNetの普及度に注目

同社は、RippleNetの販売と共にリップルの普及に取り組んでおり、取引を検討する場合や価格動向を知りたい場合は、まずリップル社自体の動向、RippleNetの普及度などを注視する必要があります。リップル社の運営にかかわるプレスリリースや、どのような金融機関がRippleNetを採用したかなどの最新ニュースを適宜確認することになるでしょう。リップル社は、XRPに関する市場レポートを定期的に発表しており、2020年1月22日に最新版「2019年Q4 XRPマーケットレポート」を同社WEBサイトで公開しています。

投資部門Xpring(スプリング)による開発者支援

また同社は、サードパーティなど外部開発者に対する支援・投資の強化も打ち出しつつある点にも注目です。投資部門Xpring(スプリング)を中心に、暗号資産としてのリップルの可能性・利用シーンを広げるものとして支援・投資を行っています。RippleNetおよびリップルの将来性を検討する際には、確認しておくといいでしょう。

注意点は、Xpringの活動そのものは、リップルの直近の価格動向に影響するわけではないことでしょう。例えば、Xpringが支援・投資を行ったスタートアップ企業が、何らかの理由で最終的には撤退してしまうこともありえるため、過度の期待は禁物です。

国際送金ネットワーク「RippleNet」に関するニュース

2020年の価格動向に影響を与えそうなリップル社自体に関するニュースとしては、2億ドル(約217億7,000万円)の資金調達が挙げられます。同社は、これを基にリップル(XRP)のさらなる普及、グローバル市場で通用する新たな人材採用を推進することを発表しています。

送金サービス大手マネーグラム社との提携

RippleNetについては、世界有数の送金事業者として知られるマネーグラム社(MoneyGram)との戦略的提携を2019年6月に発表したことが大きなトピックです。同社は、200以上の国・地域で数百万の顧客に送金サービスを提供していることや、複数通貨のサポートをうたっています。同社は主要通貨の決済などに、リップル(XRP)を活用する決済技術「ODL」(On-Demand Liquidity。旧xRapidやxCuurentを統合した名称)を利用することで、コスト削減・リスク軽減を図るとしており、リップル社にとり重要な進展といえるでしょう。

大型カンファレンス「SWELL」

またリップル社は、RippleNetなどに関する大型カンファレンス「SWELL」を毎年10月頃に主催しており、その発表内容も参考になります。SWELLは2017年に初めて開催されたイベントで、2019年の「Ripple SWELL Conference 2019」は第3回にあたります。

この第3回においてリップル社は、RippleNetへの参加金融機関が300社を超えたことを発表しました。参加金融機関は、2017年10月100社 、2018年1月200社 、2019年11月300社と拡大し続けている状況です。その後も大手金融機関の参加が適宜発表されており、リップルの価格動向を探る上でも400社に到達する時期を予想してみるのもいいでしょう。

さらに、前述のODLが2018年の商用化発表以来20社以上に採用され、そのトランザクション(取引)が2019年第1四半期末から10月末までに7倍以上に増加したことも明らかにしています。

大学向け支援の取り組みに、東京大学と京都大学が参加

リップル社は、「大学ブロックチェーン研究イニシアチブ・プログラム」(UBRI)を展開しています。2019年7月にこの取り組みに東京大学と京都大学が参加すること、また支援先が14カ国33大学に拡大したことを発表しました。UBRIは、ブロックチェーン関連の研究やカリキュラムなどに奨学金などの支援を行うというものです。東京大学ではブロックチェーンや決済に関する公開セミナーの開催予定、京都大学では京都の伝統産業におけるサプライチェーン管理など複数の研究プロジェクトを実施中です。

イベントや関係者の発言といったニュースも要チェック

暗号資産(仮想通貨)としてのリップルの価格動向を把握するには、イベントや関係者の発言も重要です。

例えば2019年のSWELLでは、開催前は価格が上昇した一方、2018年のODL商用化のような大きな発表がなかったことから、イベント終了後には一時下落しています。またSWELL開催中、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOは、短期的な値動きは気にしていない旨のコメントをしています。この発言が価格にどの程度影響したかは定かでないものの、リップル社の意向をうかがい知れる発言として見逃せません。

IPO(新規公開株式)の2020年実施の可能性も?

また2020年1月下旬には、ガーリングハウスCEOは、IPO(新規公開株式)の年内実施の可能性を示唆するコメントを海外メディアに対して行っています。これを受け、IPO実施がリップル(XRP)の価格にどう影響するか、メリットやデメリットが議論され始めています。議論の内容、またIPO動向によってリップルの価格が変動する可能性がありえるため、最新情報があれば確認しておくべきでしょう。

提携先関係者の発言も価格動向に影響

このほかリップルの価格動向に影響した発言としては、マスターカードなどの支援を受けている国際送金サービス事業者センドフレンド社のCEOが、ODLの利用により送金手数料の80%を削減することに成功したと2019年12月14日にコメントしました。ただ12月18日、リップル社と提携したマネーグラムのアレックス・ホームズCEOが、同氏自身はリップル(XRP)を保有していないと明らかにしたことから、リップルの価格が下降しています。

暗号資産(仮想通貨)リップル(XRP)の新たなエコシステム構築に関連するニュース

前述したように、リップル社の投資部門Xpringは、リップル(XRP)に関する新たなエコシステムの構築にあたり、2019年7月時点ですでに20社に5億ドル(約544億8,000万円)を投資しています。

ゲーム開発者対象の基金を新たに設立

またブロックチェーン活用のゲームプラットフォームを開発するフォルテ社(Forte)との提携を発表し、2019年10月には2社共同で1億ドル(約110億円)のゲーム開発者対象基金を新たに設立しました。フォルテ社は、複数ブロックチェーンを接続可能にするリップル社主導の技術「Interledger Protocol」(ILP)やリップル(XRP)をゲームプラットフォームに組み込むことをうたっています。

開発者向けサイトを公開し、日本語資料も用意

2019年12月11日には、Xpringは開発者向けサイト「Xpring.io」を公開しています。Xpring SDK(ソフトウェア開発キット)やドキュメントを整備・充実させたほか、開発用ウォレットの公開も明らかにしています。開発者用ドキュメントについては日本語版が一部用意されており、英語が苦手な方でも、リップル社独自の分散型台帳「XRP Ledger」、ILPを利用したサービスを開発できるようにしています。

このほか、ILPをプログラミング言語Javaで実装した「Hyperledger Quilt」を発表しました。Javaは、Androidスマートフォン用アプリなどの開発に多用されており、Javaを利用する開発者がILPを採用しやすいよう開発されました。

リップルニュースまとめ

リップル社は国際送金ネットワーク「RippleNet」を展開しており、その中でリップル(XRP)は法定通貨の交換を仲介するブリッジ通貨の役割を担っています。そのためリップルの価格動向は、リップル社とRippleNetに関する情報の影響が大きくなっています。

2020年の価格動向に影響を与えそうなニュースとしては、2億ドル(約217億7,000万円)の資金調達が挙げられます。また、世界最大の送金会社のひとつであるマネーグラム社との提携も大きなトピックです。さらにリップル社CEOが、IPO(新規公開株式)の年内実施の可能性を示唆するコメントを行っています。IPO動向によってリップルの価格が変動する可能性がありえるため、最新情報を必ず確認しましょう。

またリップル社は、外部開発者に対する支援・投資の強化も打ち出していることも覚えておきましょう。投資部Xpringは、2019年7月時点ですでに20社に5億ドル(約544億8,000万円)を投資しており、12月には開発者向けサイトXpring.ioを公開しました。リップルの直近の価格動向に影響するわけではないものの、リップルの将来性を検討する際にはXpringの動向も確認するようにしましょう。

リップルについて詳しく知りたい方は「「リップル」の特徴は?その仕組みやどこで買えるのかを解説」もご参照ください。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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