ライトコイン(LTC)とは?初心者向けにわかりやすく解説!

ライトコイン
2024-09-28 更新

ライトコイン(LTC)は、ビットコインをベースとして開発された暗号資産(仮想通貨)でありながら、随所にみられる特有の技術によって、より決済が行いやすくなっています。
今回は、これまでのライトコインの開発や価格推移などを含め、特徴を解説していきます。

ライトコインとビットコインの違い

ライトコインは、基本的な特徴やブロックチェーン技術部分はビットコインと同じですが、日常的な決済で利用しやすい暗号資産を目指している点で大きく異なります。

発行上限数量が8400万LTC(ビットコインは2100万BTC)であったり、ライトコインで買い物を行った際の決済時の待ち時間が短くなるよう、ブロックタイムをおよそ2分30秒(ビットコインは10分)まで短縮していたりと、細部でビットコインと異なる特徴を持っています。

ライトコインの特徴とは?

ライトコイン(LTC)は近年、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)のように技術的に優れた後発の暗号資産に隠れがちな印象を受けますが、「長年の実績」があるという特徴は、最先端の暗号資産にはない大きな長所です。

実際、数百万種存在する暗号資産の時価総額ランキングでも18位(2024年7月現在)の順位が示すように、世界中で注目されている暗号資産のひとつといえるでしょう。

技術的にも、より暗号資産を日常的に使い易くするために、スケーラビリティ問題(ブロックチェーンの送金遅延などが発生する問題)の改善に焦点が当てられています。

「Segwit」

Segwit(Segregated Witness:セグウィット)」は、ブロックチェーンに記録される取引データのデータ量を圧縮する技術です。この技術によって、1ブロックあたりに含めることができるデータが多くなるため、スケーラビリティ問題の改善につながります。

「ライトニングネットワーク」

「ライトニングネットワーク」は本来のブロックチェーン(メインチェーン)とは別の部分(オフチェーン)に取引データを一時的に記録し、蓄積された取引を集計したデータだけをメインチェーンに記録する仕組みです。

ライトニングネットワークを利用することで、少額の決済でも効率よく処理することができるため、スケーラビリティ問題を克服するための有効な解決策として注目を集めています。

「アトミックスワップ」

アトミックスワップは、異なるブロックチェーン間で直接暗号資産を交換する技術です。ライトコインに備わっている簡素なスマートコントラクトのような技術を利用して、暗号資産交換業者を介さずに暗号資産の交換を安全に行うことができます。

ただしアトミックスワップが可能な暗号資産は限られており、そこまで注目されていないことが現状です。

「MWEB(ミンブルウィンブル)」

MWEB(MimbleWimble:ミンブルウィンブル)は、プライバシーとスケーラビリティを向上させるためのブロックチェーンプロトコルの一種です。これは、もともとはJ・K・ローリングによる小説シリーズ「ハリー・ポッター」に登場する魔法から取られた名前で、暗号資産のトランザクションを秘匿する技術として知られています。

送信者、受信者、および送金額などの情報を秘匿することで、取引のプライバシーを強化できる一方で、その特性によりトランザクションの監査が困難になることや、匿名性が高い取引を規制する法律が懸念となっています。

ライトコインの価格の変遷は?過去の動向を確認

ライトコインは、手軽な決済手段の実現という目標に向け、新技術の導入や暗号資産決済事業者との提携にも意欲的に活動しています。

これまでは新技術導入に関連する発表の前後では、価格が変動していましたが、2022年を境に大きな価格変動がみられなくなったという特徴があります。

ライトコインの価格を振り返ると、2011年10月の運用開始以来価格は1LTC=10円前後の状態が長らく続いていましたが、他の暗号資産同様、2013年3月16日に始まったキプロス危機を契機に価格が上昇し始めました。

そして、ライトコインに大きな飛躍をもたらしたのは2017年3月からです。これは、2017年5月実装のSegwitによる影響が大きいと考えられています。その後、価格の浮き沈みこそあったものの、同年12月には1LTC=4万円を超え、史上最高値を記録しました。

しかし、2018年に起きた「暗号資産の冬」を迎えると一転して価格は下落し、同年12月には2,600円台まで価格が落ち込みました。

続く大きな見せ場は2021年です。暗号資産の冬を乗り越えた暗号資産市場は再び活気が舞い戻りました。2020年9月には約5,000円だったライトコインも上昇気流に乗り、2021年5月には再び約4万円まで回復させることに成功しました。

しかし、その後は再び暗号資産の冬が訪れます。特に、2022年5月のテラ事件により、数日のうちに13,000円台から8,000円台まで価格を下落していまいます。

とはいえ、他の暗号資産と比較すると比較的被害を食い止めることはできており、同年11月に発生したFTX事件に至っては、ほぼ価格への影響がないなど、ライトコイン特有の動きもみせています。

それから2024年7月に至るまで、ライトコインは約10,000円~15,000円で推移しており、現在はボラティリティの低さを特徴とする暗号資産といえるかもしれません。

ライトコインの今後や将来性は?

2023年、ライトコインはBitPayで最も利用される暗号通貨としての地位を確立し、Microsoftや高級腕時計などさまざまな製品やサービスの購入に利用されました。

プロジェクト面でも、ライトコインのブロックエクスプローラー「Litecoin Space」が立ち上げられたこと、他にもMWEBの利用が安定していることが成果といえるでしょう。

将来的にライトコインによる決済手段が増加することでライトコインが改めて注目を浴びる可能性もあるかもしれません。

まとめ

ライトコインは、日常的な決済に利用されることを目指す暗号資産で、国内外で人気があります。ビットコインから派生した暗号資産であり、「ライトニングネットワーク」だけでなく、ライトコインオリジナル機能である「MWEB」といった仕組みが特徴です。

スマートコントラクトや超高速トランザクション処理性能を兼ね備えた現代のブロックチェーンには技術面で劣る面もありますが、「信用」が最も重要なブロックチェーン業界において、長い「歴史」という、新興プロジェクトには真似できない強みがあります。

そのため、数百万種類ある暗号資産の中でも18位(2024年7月時点)という順位は十分に健闘しているといえるでしょう。

今後、どのような成長を見せられるかどうか、プロジェクト動向に注目が集まるところです。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

関連記事

今、仮想通貨を始めるなら
DMMビットコイン