リップル(Ripple/XRP)とは?今後や将来性を詳しく解説

リップル
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2020-07-29 更新

暗号資産(仮想通貨)リップル(単位:XRP)は取引量が多く、その時価総額はビットコインとイーサリアムに次ぐ第3位となっています(2020年4月末現在)。また、暗号資産全体に占めるリップル(の時価総額)のドミナンスは約4.03%です(2020年4月23日現在)。今回は多くの投資家に取引されているリップルの概要や他の暗号資産との違い、将来性を解説していきます。リップルの今後に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

「リップル(XRP)」とは?暗号資産(仮想通貨)としての特徴は?

2,500種類以上(2020年4月末現在)も存在する暗号資産(暗号資産)の中で、リップルは取引量の多い暗号資産として知られています。暗号資産リップルは国際送金ネットワークである「RippleNet」の機能の一部として利用されており、国際送金プロセスを現行の仕組みよりも円滑にする役割を担っています。

また、リップルにはビットコインのようなマイニングの仕組みは存在しておらず、あらかじめ全てのリップルが発行済の状態になっています。また、発行上限数量は1,000億XRPです。

リップル(XRP)と、他の暗号資産(仮想通貨)とは何が違う?

基本的に、ビットコインやイーサリアムのような暗号資産(仮想通貨)には、システム全体に対する権限を持った単独あるいは特定少数の管理主体が存在しません。暗号資産の基盤となるブロックチェーン開発に関しても、単独または特定少数の開発者や組織に権力が集まることなく行われています。影響力のある開発者や組織は存在しますが、当該人物や組織によってトップダウン的に意思決定が行われることはありません。

一方でリップルは、他の暗号資産とは異なるモデルで開発・運用されている点が特徴的です。アメリカに本社を置くソフトウェア企業のリップル社(Ripple Labs Inc.)が実質的な管理主体となっており、他の暗号資産に比べて中央集権的な管理体制が採用されています。この点が他の暗号資産との大きな違いだといえるでしょう。

リップル社は、世界的な経済誌「Forbes」が選ぶもっとも革新的なフィンテック企業50社「The Fintech 50」(2019年)に選出されているベンチャー企業です。暗号資産リップルだけではなく、フィンテック領域で事業展開する企業としてリップル社は一定の評価を得ています。

リップル(XRP)は、高速かつ安価な国際送金のため発行された

リップル社は「RippleNet」というシステムの開発・販売を行っています。RippleNetは国際送金をスムーズに行うための法人向け国際送金ネットワークです。銀行などの金融機関や決済サービス事業者をネットワークに接続することで、国際送金を円滑に行うサービスを提供しています。既存の国際送金システムは送金手数料が高く、相手方へ着金するまでに時間がかかりますが、RippleNetを活用することで、安価かつ迅速な国際送金ができるようになるのです。

RippleNetの参加者は、暗号資産(仮想通貨)リップルを使うサービス」と「リップルを使わないサービス」を選択できますが、リップルを使うことで更に高速かつ安価な国際送金が実現します。リップルは国際送金を効率化するために発行された暗号資産なのです。

リップル(XRP)のメリットとは?

他の暗号資産(仮想通貨)や既存の国際送金と比べたときのリップルのメリットを整理していきましょう。まず、代表的な暗号資産であるビットコインは、相手方へ送付するのに平均10分程度の時間が必要です。また、現行の国際送金システムの場合、送金先の国によっては着金までに数日〜数週間を要する場合があります。これは送金する際に、複数国の金融機関を中継するからです。

一方で、リップルはひとつの取引が数秒で完了します。日本からアメリカへと国際送金を行う際には「日本円⇔リップル⇔米ドル」のように、両国の通貨を橋渡しするブリッジ通貨としてリップルが機能しているため、国際送金も迅速に完了させられるのです。

また、リップルは24時間365日利用可能で、毎秒1,500件の取引を処理できるとされています。さらに、グローバルに展開する決済サービス事業者の「Visa」と同等レベルの処理能力まで機能を拡張できるとされており、処理能力は今後も向上していくでしょう。取引の決済時間やネットワークの取引手数料などもリアルタイムで公式WEBサイトにおいて公開されており、2020年4月26日のある時点では決済時間が3.89秒、取引手数料が0.0000068ドル(0.00073円)となっています。

参考までに、国内のとある大手金融機関を利用して国際送金した場合の手数料を見てみると、1件あたり最低2,500円となっています 。RippleNetと既存の国際送金システムでは、サービスの普及度合いが異なるなど単純比較できない部分もありますが、手数料という側面から見ると既存の国際送金手段と比べて大きくコストを削減できるのです。

リップル(XRP)を特徴づける独自コンセンサスアルゴリズム

ビットコインの送付には10分程度かかるのに対して、リップルが数秒で取引を完了させられるのはどうしてなのでしょうか?実はリップルが高速かつ安価な国際送金を実現できている理由は、ビットコインと異なるコンセンサスアルゴリズムが使われているからです。リップルでは独自のコンセンサスアルゴリズム「XRP LCP」(XRP Ledger Consensus Protocol)が採用されています。

コンセンサスアルゴリズムとは、暗号資産(仮想通貨)の取引や送金データに不正やエラーがないことを、決められたルールに基づいてネットワークの参加者が検証・承認することで、ネットワーク全体でその取引やデータが正当だという合意を形成する仕組みを指します。XRP LCPでは、「バリデーター」と呼ばれる承認者が存在し、バリデーターの80%以上が検証を経て正当だと判断した取引のみが合意形成されたもの(ネットワークの参加者に受け入れられたもの)として扱われます。

要するに、データに不正がないかをチェックするのは特定の承認者であり、承認者たちの大多数が問題ないと判断すればその取引が完了するのです。ビットコインのような大量の計算を行う必要がないため、高速かつ安価な送金システムが実現しています。

リップル(XRP)の過去の価格推移を探る

それでは、過去のリップルの価格推移を見ていきましょう。

2017年までの価格動向

まず、2017年3月下旬までは1XRPあたりの価格は1円未満で推移していました。同月末には1円/XRPを超え始め、2017年における暗号資産(仮想通貨)全体の価格上昇と共にリップルの価格も上昇していきます。

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2018年の価格動向

2018年1月初頭には一時的に、400円/XRPを突破するまで価格が高騰しました。ところが、2018年1月に過去最高値を記録した後、他の仮想通貨と同様にリップルの価格が大きく下落、同年9月には30円を割っています。

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2019年の価格動向

その後、2019年5月には価格が一時的に50円を超えるところまで上昇したものの、同年7月には再度下落、30円を前後する展開が続きました。

リップル社は毎年、RippleNetなどに関する大型カンファレンス「SWELL」を主催しており、過去のSWELLでは開催前にリップルの価格が上昇したことがあるため注目されています。2019年は11月7~8日に開催されました。実際にSWELL 2019の開催前には価格がやや上昇しましたが、開催直後は発表内容にインパクトが乏しいと市場に判断されたためか、価格が下落しています。
その後、12月17日には20円を下回り、2017年以来の安値を記録しました。さらに翌日には、2019年最安値を付けています。ただ、2019年末は20円を割らずに年を越しました。

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2020年の価格動向(4月26日現在)

リップルの価格は年明けから徐々に価格が上がっていき、1月は3ヵ月ぶりに月足でプラスに転じました。これは世界でもトップレベルに取引量の多い海外取引所が、リップルの先物取引を新たに発表したことなどが要因と見られています。

2月には米大手送金サービスとの提携やメキシコでリップルの取引量が増加していることなどを背景として、同月中旬まで価格の上昇が継続しました。一時的ではあったものの、37円台の最高値を記録しています。

しかしその後、市場全体の下落を受けて2月後半は価格が下がっていき、3月13日には一時的に10円台まで値を下げました。同日にはビットコインも40万円台まで価格を下げています。この下落は前日12日未明(日本時間)に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がパンデミック(世界的な大流行)の状態にあたると、WHO(世界保健機関)が宣言したことが原因だと考えられます。

3月13日の暴落以降、リップルをはじめとした暗号資産は全体的に少しずつ値を戻しており、4月26日現在で19円前後となっています。

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リップル(XRP)の今後、2020年の可能性・動向は?

暗号資産(仮想通貨)取引を行う場合は、短期的な価格変動だけでなく、中長期的な要素を検討することも重要です。ここでは、リップルの2020年の動向や可能性を探ってみましょう。

主力プロダクト「On-Demand Liquidity」(旧称:xRapid)の動向

まず、2019年11月にはRippleNetを導入している企業が、300社に到達したとリップル社から発表されました。参加企業の増加は2018年に発表された「On-Demand Liquidity」(ODL。旧サービス名称xRapid)というサービスの商業化の成果だとされています。ODLはリップルを使ってリアルタイム送金を実現するサービスで、従来の国際送金で必要だった事前の資金調達を不要にしたものです。

ODLを活用したトランザクション(取引)は、2019年第1四半期末から同年10月までに7倍以上に増加しており、サービスの利用は着実に増加しています。

例えば、米送金大手「マネーグラム」は2019年第4四半期の決算で、リップル社との提携によって取引量が増加していると発表しました。同社は、メキシコペソの送金事業でODLを使っており、メキシコへの送金のうち10%がODLを介して行われています。

また、2020年2月には、韓国の送金業者3社やロンドンの送金業者「アジモ」との提携も発表されました。アジモ社とリップル社は、フィリピンやタイでの送金事業で協力しています。協業の中でタイの大手銀行「サイアム商業銀行」と提携、欧州からタイへのクロスボーダー即時決済サービスを2020年4月に開始しました。この即時決済サービスでは、1営業日以上かかっていた決済が1分以下で完了できるようになったと発表されています。

このように、ODLを使った送金ネットワークは着実に広がっているといえるでしょう。

ODLにはリップルが組み込まれているため、2020年以降のリップルの価格はRippleNetやODLの普及具合に影響される可能性が高く、今後もODLの状況は要注目です。

公式情報やCEOの発言にも注目

また、前述したSWELLのようなリップル社主催のイベントや公式発表などによって価格が変動する可能性もあり、ニュースはチェックしておく必要があります。

もう1点見逃せないのは、リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏の発言です。2019年のSWELLに際し、同氏は暗号資産としてのリップルの短期的な値動きは気にしていないという趣旨のコメントを述べています。

あくまでもリップル社の目的は、RippleNetやODLによって既存の国際送金システムを置き換え、現在と比べて摩擦なくスムーズな国際送金を実現することです。したがって、リップルの取引を行う場合は、技術的な側面だけではなく、企業としてのリップル社の動向や事業としてのRippleNetの進捗に関する最新情報や競合となるであろう企業の情報なども収集し検証する必要があるかもしれません。

リップル社がIPOを示唆!2020年中に計画?

リップル社CEOのガーリングハウス氏は、2020年中のIPO(新規公開株式)を示唆しています。IPOとは、企業が資金調達のために、不特定多数の投資家に発行株式を公開することです。

ガーリングハウスCEOは2020年1月の取材に対して「次の12ヵ月間、暗号資産(仮想通貨)/ブロックチェーン業界で多くのIPOを目にするはずだ。私たちは最初のIPOとなる予定は無いが、最後にもならないだろう。私たちは業界をリードする側になれると信じているし、それは私たちの企業にとって自然な進化だ」と答えています。ただ、別の場で短期的にはIPOは無いとも語っており、今後の展開に含みを持たせている状態です(2020年4月26日現在)。

リップル社のIPOによってリップルの価格にどんな影響があるかは、市場関係者も見通せていません。IPOを実施した場合は、より厳しい成果を求められるという意見もあれば、(IPOによって資金調達が行えるため)リップル社が定期的に行っているリップル売却の圧力が減るため、今後のリップル価格にとってはポジティブではないか、という意見もあります。

このように、IPO実施の可否やその影響に関しては見方が分かれているため、公式情報を収集しながら今後の動向を見極める必要があるでしょう。

リップル(XRP)の今後まとめ

本稿で解説したように、暗号資産(仮想通貨)リップルはアメリカに本社を置くソフトウェア企業リップル社が開発・販売する国際送金ネットワークRippleNetの一部として利用されています。リップルの実質的な管理主体はリップル社であるため、中央集権的な管理体制となっています。この点は繰り返しになりますが他の暗号資産と異なる点だと言えるでしょう。

リップルは異なる通貨の間に立って価値交換を促進させるブリッジ通貨として機能することで国際送金プロセスを円滑にしています。リップルは24時間365日、毎秒1,500件の取引を処理できる能力を有しており、ひとつの取引が数秒で完了するため、国際送金を迅速に行えるのです。

リップルの価格にはリップル社やRippleNetの動向やニュースなどが影響を与える可能性があるため、リップルを購入する場合は、技術情報以外にもリップル社やRippleNetの動向をチェックする必要があります。IPO関連の動きもあるので、リップル社CEOの今後の発言にも要注目です。メディアや公式WEBサイト、SNSなどで最新情報を収集しつつ、暗号資産取引を行っていきましょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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