ビットコインとは?初心者が知るべき知識・買い方とは?
2021年2月現在、世界中で2500種類以上の暗号資産(仮想通貨)が存在しています。ビットコインは、そんな暗号資産の一種です。本稿では、ビットコインとはどのようなものか、日本円や電子マネーとどう違うのか、またその仕組みや価格について紹介します。
ビットコインとは? 暗号資産とは?仕組みや特徴をわかりやすく簡単に紹介
ビットコインは、国家・企業などの中央管理者がいない、ネットワーク上の電子的な存在です。また日本円などの法定通貨とは異なり紙幣や硬貨といった実体がなく、インターネットを介して、価値保存の媒体・手段として利用できる存在でもあります。
またビットコインは、ブロックチェーンという中核技術を基盤に、マイニングという仕組みによって新規に発行され、市場の流通量、需要・供給などで変動する交換レートを基に売買(取引)されています。中心的な管理者が価値や価格を決定することはなく、ある時点では1BTC=約100万円(BTCはビットコインの単位)、別の時点では1BTC=約700万円など大きく価格が変動する可能性があるため、最新情報を基にした価格動向の把握がとても重要となっています。
ビットコインの仕組み
ビットコインの仕組みを学ぶ場合、まずはビットコインの誕生とともに登場した基盤技術「ブロックチェーン」に注目するといいでしょう。ビットコイン誕生当初はビットコインのブロックチェーンしか存在していなかったのですが、現在では、イーサリアムをはじめ多くの独自ブロックチェーンが開発されています。
ブロックチェーンは、さまざまなノード(コンピューター)が対等の立場で接続しているP2P(ピアツーピア)ネットワーク上において、電子署名と公開鍵暗号、ハッシュ関数といった暗号関連技術を組み合わせることで、データの改ざん防止・検出技術を実現しています。
取引の検証と新規発行を担当するマイニング(採掘)
ビットコインでは、P2Pネットワークに参加しているノードが、取引データ(トランザクション)の正当性について検証を行います。
すべてのトランザクションは、ノードを介してネットワーク上に伝搬され、マイナーと呼ばれるノードによって「ブロック」というデータの固まりにまとめられます。新たに生成されたブロックは、分散し独立する他のノードによって検証され、問題がなければ最新ブロックとして既存ブロックに接続されます。ブロックがチェーン(鎖)のようにつながったデータ構造を形成することになり、これが先に挙げた基盤技術「ブロックチェーン」という名前の由来になっています。
またブロック生成に成功したマイナーには、報酬として新規発行されたビットコインが支払われます。労力を割いて報酬を獲得する様子が、鉱山労働者が鉱物を採掘する様子に似ているため、マイニング(採掘)と呼ばれています。以上からも分かる通り、ビットコインは無数のマイナーによって成立しているシステムと言えるでしょう。
ビットコインを使うメリット
ビットコインのメリットは、特定の国・中央銀行・企業といった中心的な管理者に依存しない中立的な存在である点、インターネットを利用する電子的な存在である点、価値保存が可能な点にあります。これら特徴を活かし、支払いや資産運用などを目的として世界中で流通している点も大きなメリットといえるでしょう。
例えば、法定通貨を送金する場合、銀行など金融機関を仲介させる必要があります。ビットコインであれば、例えば相手のメールアドレスに電子メールを送るように、個人に対して直接送付できます。インターネットを介して遠隔地に送れるため、地理的な制限や時間的な制限を受けにくいといえるでしょう。
また送付や支払いの際は、マイナーに対して手数料を支払えばよく、法定通貨の送金やクレジットカードを使った決済などに比べそのコストを大きく削減できる点も特徴的です。
ビットコインは、日本円(法定通貨)や電子マネーとは何が違う?
法定通貨とは、日本円や米ドルなどのように、法律によって強制通用力を付与された銀行券(お札)や硬貨のことです。強制通用力とは、額面価格で最終決済手段として認められる効力を指し、この強制通用力により受け取る相手は法定通貨による対価の支払いを拒否できません。また日本の銀行券の場合は日本銀行が発行主体で、硬貨は日本政府が発行主体です。
先に触れたように、ビットコインには中心的な発行者や管理者が存在せず、マイニング(採掘)によって、新しいビットコインが自律的に生成されます。インターネットを介して価値保存の媒体・手段とできる電子データであり、物理的な存在ではない点も大きく違います。
暗号技術などによって、取引データや残高の偽造、二重支払いといった不正行為が現実的には行えない仕組みになっています。改ざんやなりすまし行為のリスクが、技術的にほぼ排除されているのです。
電子的な通貨というと、電子マネーやゲーム内通貨をイメージする方も多いでしょう。しかし電子マネーとゲーム内通貨は、発行者や管理者が存在する点がビットコインと大きく違います。電子マネーは、発行者が法定通貨との交換レート(価値)を決定しており、あくまで法定通貨の代替的な存在です。発行者・管理者が、電子マネーを利用できる店舗や地域を設定している点も、ビットコインとの違いとして挙げられます。
またビットコインの基盤技術であるブロックチェーンが、オープンソースソフトウェアとして開発されている点も、法定通貨や電子マネーとの違いとなっています。ビットコインではソースコードが世界に広く公開されており、技術さえあれば誰でもフォーク(分岐)して、独自の暗号資産を開発できます。
サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)とビットコインの単位
ビットコインは、サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)という人物が2008年10月31日に公開した、「ビットコイン:P2P 電子通貨システム」という論文を基に誕生しました。「サトシ・ナカモト」という氏名を見ると一見日本人のように思えますが、その正体は不明です。国籍・性別、また個人あるいは集団なのか、2021年10月現在も一切明らかになっていません。
ビットコインの単位は、一般には「BTC」が利用されていますが、実はもうひとつ、サトシ・ナカモトに由来するとされるビットコインの最小単位「Satoshi」(サトシ)もあります。1Satoshiは1億分の1BTCにあたり、ビットコインのブロックチェーン上では「1satoshi」(=0.00000001BTC)が基準となっています。例えば、0.00001BTCと表すよりも、1000satoshiとした方が手数料などの細かな計算がしやすいといったメリットがあります。
ビットコインは、いつ価格が下がり、いつ上がったのか?
ビットコインは、2009年1月8日のネットワーク稼働開始以来、価格の上昇と下降を繰り返しています。そのためビットコイン取引を行う際には、短期間の価格動向だけではなく、長期間の傾向も考慮する必要があります。
2013年3月のキプロス危機、2016年7月発生の半減期、2017年8月のビットコインキャッシュのハードフォークなどをきっかけにビットコインの価格が上昇し、2017年12月上旬には一時1BTC=240万円前後を記録するようになりました。
しかし、2018年1月にビットコインの価格が暴落しました。2018年は下落の勢いはとどまらず、2019年1月頃のビットコイン価格は38万円前後だったのですが、徐々に価格が上昇を始めています。2020年1月上旬には1BTC=約96万円となり、2020年6月に1BTC=100万円前後、2020年12月には約3年ぶりに1BTC=200万円を超え、そして2021年1月には1BTC=400万円を超え、10月には1BTC=700万円を超えました。
将来的な価格動向は不明なものの、過去の状況からどのような出来事に影響を受け価格が変動したのかがうかがえます。価格の変動に備えて様々な情報を入手し、冷静に買い時や売り時を見極めていくといいでしょう。
価格への影響その1:ビットコインの「半減期」
半減期とは、マイニング(採掘)における報酬が半減する仕組みです。ビットコインの半減期の場合は約4年に1回の間隔で発生し、価格が変動するきっかけになるものと見られています。
なお、ビットコインにおける過去2回の半減期(2012年11月28日、2016年7月9日)では、この前後に価格が変動した後、それぞれ翌年に価格が上昇という結果になっています。3回目にあたる半減期は2020年5月12日に実施されましたが、2020年4月下旬頃からビットコインの価格が上昇しました。
半減期は、直前だけではなく発生時期の数ヵ月前から織り込んでビットコイン価格に影響を与えるという可能性も指摘されているため、早めの情報収集を心がけると良いでしょう。
価格への影響その2:「ハードフォーク」
ハードフォークとは、暗号資産の基盤である「ブロックチェーン」が「永久に分岐」(フォーク)することを指します。ハードフォークが起こると暗号資産も分裂します。例えば2017年8月には、ビットコインキャッシュがビットコインからのハードフォークを行い、それぞれ独立した暗号資産として存在するようになりました。
他ではイーサリアムも過去にハードフォークを行っており、その際にはイーサリアムとイーサクラシックに分岐しています。
ハードフォークはユーザーの資産への影響が大きいため、開発者は十分に検討を重ねた上でハードフォークの可否を決定し、実際に行われることが決定した際には分岐のタイミングなど情報を公式サイトやSNSなどでアナウンスすることがあります。
価格への影響その3:時事問題
2019年以降顕著といえる要素が、ビットコインの価格が世界情勢や経済の動向の影響を受け変動するようになっている点が挙げられます。例えば2019年10月に中国の習近平国家主席が、イノベーション推進の中核としてブロックチェーン技術を推進するよう指示したことから価格の上昇が見られたものの、その後、中国人民銀行が同国内の違法な暗号資産交換業者の取り締まりを強化すると発表したことから、価格は一転して下落しました。
2020年に入ると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響がビットコインの価格にも及んでいます。新型コロナウイルスの世界的流行により2月24日から世界同時株安が進行し、ビットコインの価格も2月24日から29日にかけて急落。2月23日には1BTC=110万円ほどだったものが、29日には1BTC=92万円となりました。
ビットコイン取引にはリスクもある
ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)取引は、必ず儲かるというものではありません。暗号資産の特徴には、価格変動の幅を指す「ボラティリティ」の高さがあり、価格が激しく上昇・下降する傾向にあります。特に暗号資産市場は、株式市場のようなストップ高・ストップ安の仕組みがないため、暴騰すると価格が一気に上昇し、また暴落が起こると一気に下がり続ける可能性もあります。また他の金融資産取引のように休場日が無く(暗号資産取引所単位で行われるメンテナンスなどを除く)24時間365日取引が継続されます。この点はメリットであると同時に、リスクにもなっています。
また、十分に市場規模が大きいとはいえないため、大量のビットコインを保有する者が大きな取引を行うことで価格が大きく変動する可能性もあります。例えば、ビットコインが大量に売却された場合、売買のバランスが崩れ価格が暴落する可能性があります。
特にレバレッジ取引の場合は少ない資金でも大きな金額で取引を行うことが可能なため、高い利益を得る可能性がある一方で、損失が大きくなる可能性もあります。そのため暗号資産取引において資金管理は非常に重要な要素と言えるでしょう。
ビットコインは、マイニング(採掘)で手に入る!?
ビットコインは、先に触れたように、マイニング(採掘)による入手が可能です。このマイニングは、コンピューターを利用し行います。マイニングの方法には、ソロマイニング、プールマイニング、クラウドマイニングの3種類があります。
個人によるマイニングで利益を得るのは、現実的ではない
ソロマイニングは、マイナー(採掘者)がひとり(ソロ)でマイニングを行うことです。報酬を得るには、高額なマイニング用機器、コンピューターに関する専門知識などが必要となります。またマイニングを専門的に行う事業者が多いことから、ソロマイニングによる報酬獲得はすでに難しい状態にあります。初期投資、電気料金などのランニングコストを計算し、収支が成り立つほど採掘報酬を得られるかどうかといった検証が必要です。
プールマイニングとは、個人のパソコンの計算性能を集約(プール)させることで、組織的にマイニングを行うことです。報酬は、自分が提供した計算性能の貢献度により決まります。プールマイニングのメリットは、自分のパソコンにソフトをインストールするだけで採掘を始められるため、高額な初期投資が必要ない点です。
クラウドマイニングは、専用機器を大量に設置してマイニングを行う企業に対して、お金を出してマイニングしてもらうものです。利益は配当のような形で獲得できます。クラウドマイニングのメリットは、マイニングに関する専門知識や専用機器が不要であるという点となっています。
ビットコイン、暗号資産のウォレットはナゼ必要?
ビットコインをはじめ暗号資産(仮想通貨)のやり取りや管理に欠かせないソフトウェアが「ウォレット」です。
ウォレットという呼び名から、ビットコインが入った財布をイメージしてしまいますが、実態としては「口座番号」(=ビットコインアドレス)が書かれた「キャッシュカードとパスワード」(=秘密鍵)をまとめて管理するカードフォルダーのようなものといえます。ビットコインを保有する上で、失くしては困る大切な情報を管理する存在となっています。
このため、ウォレットの利用にはセキュリティやバックアップに関する知識がある程度必要になります。ビットコイン取引の初心者の場合は、暗号資産交換業者の口座を活用して取引を行い、一定程度知識を身に着けたのちに自分用のウォレットを用意するというのもお勧めです。
ビットコインや暗号資産にも、確定申告が必要?
ビットコイン取引の初心者の方が見落としがちな要素が、暗号資産に課される税金です。会社員など給与所得者の場合、暗号資産の売買などで約20万円以上の利益(所得)が発生すると、その利益に対して所得税がかかり、総合課税の「雑所得」として確定申告を行う必要があります。また、仮に所得が20万円以下だとしても、住民税の申告は必要になるため忘れずに行う必要があります。
なお、重要な点としては、「売却」が「日本円(法定通貨)への換金」を指していることです。暗号資産交換業者の外部に送り出した時点などではなく、ビットコインを日本円に交換した時点で利益が確定したとみなされ課税されます。
また同時に覚えておきたい点としては、ビットコインなどの暗号資産は、売買や買い物、他の暗号資産との交換など何もせず保有しているだけでは課税対象にならないことです。
ビットコインで得た利益は確定申告を行わなければ無申告加算税か重加算税が課され、悪質と認められると脱税とみなされる可能性があります。安心してビットコイン取引を行うためにも、税金について理解し、必要に応じ確定申告を行いましょう。
ビットコイン取引の初心者なら、 DMM Bitcoinの「現物取引」
ビットコインの手軽な入手方法は、日本国内でサービスを提供する暗号資産交換業者から購入(取引)することです。DMM Bitcoinも、日本の金融庁に登録を行った暗号資産交換業者(関東財務局長 第00010号)です。
DMM Bitcoinでは、「現物取引」と「レバレッジ取引」という2種類の取引方法でビットコイン投資が可能です。現物取引は、顧客と暗号資産交換業者の間で取引が行われるたびに、法定通貨(日本円)と暗号資産の受け渡しが行われる取引です。一般的な買い物の感覚に近いため、ビットコイン取引の初心者はまず現物取引から検討してみるといいでしょう。
交換レート1BTC=700万円なら、DMM Bitcoinの「現物取引」では700円から購入できる
ビットコイン取引に興味がある、またビットコイン取引の初心者の方は、比較的安価に購入できる点をまず覚えましょう。ビットコインを含め、暗号資産の取引に大金は必要ありません。暗号資産交換業者が設定している「最小発注数量」に応じて、少額から取引できます。実は、余剰資産で購入しやすいのです。
最小発注数量とは、ビットコインを購入・売却できるもっとも少ない数量を指しており、DMM Bitcoinでは「取引概要」ページの一覧表で確認できます。
DMM Bitcoinの現物取引では、ビットコインの最小発注数量は「0.0001BTC」と設定されています(2021年10月時点)。例えば1BTC=700万円の交換レートであれば、700円(0.0001BTC)から注文できるため、自分が用意できる余剰資産に合わせてビットコイン取引が行えるというわけです。
最小発注数量などの取引ルールは変更される場合がありますので、最新の情報については「取引概要」のページをご覧ください。
ビットコインの「レバレッジ取引」とは?
レバレッジ取引とは、一定額の資金(証拠金)を担保として、証拠金より大きな金額の取引を行う方法です。また、レバレッジ取引では暗号資産(現物)の受け渡しは行われず、「暗号資産の売買(新規注文と決済注文)を行ったときの差額のみを決済時に受け渡す」という「差金決済」が行われています。
DMM Bitcoinの口座は、スマホかパソコンで開設できる
DMM Bitcoinの口座開設は、「口座開設までの流れ」でも手順を紹介しているとおり、パソコンあるいはスマートフォンのどちらかを使ってDMM BitcoinのWEBサイトから行えます。本人名義の金融機関口座を自分で開設したことのある方であれば、手間取ることなく簡単に口座開設できるでしょう。
ビットコインのまとめ
ビットコインは、国家・企業などの中央管理者がいない、ネットワーク上の電子的な存在です。また日本円などの法定通貨とは異なり紙幣や硬貨といった実体がなく、インターネットを介して、価値保存の媒体・手段として利用できる存在でもあります。
しかもすでに世界中で流通しており、支払いや価値の保存手段として使われています。その特徴は世界中の投資家にも注目されており、ビットコインは分散投資の選択肢になっています。
手軽にビットコイン投資を始めたい場合は、DMM Bitcoinなど日本国内でサービスを提供する暗号資産交換業者で口座を開設し取引すると良いでしょう。
DMM Bitcoinでは無料で口座を開設することができます。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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