ライトコインの特徴、手軽な取引方法を解説
ライトコインは、基本的な性能やブロックチェーン技術部分はビットコインと似ている仮想通貨です。日常的な決済に利用されやすいことを目指し、新たな技術の採用や、仮想通貨の決済サービスを実施する海外の事業者との提携なども積極的に行っています。
この仮想通貨はDMM Bitcoinのレバレッジ取引でも扱っているため、ビットコインの他にも仮想通貨を取引してみたい、レバレッジ取引に挑戦してみたいという方も検討しやすい仮想通貨の1つといえるでしょう。
ライトコイン(Litecoin)の特徴は?
ライトコイン(Litecoin)は、仮想通貨の時価総額ランキングで6位(2019年10月上旬現在)に位置しており、日本のみならず世界的にも人気がある仮想通貨です。まったくの初心者の方でも、仮想通貨や取引を学ぶにつれ、しばしば目にする機会が出てくるでしょう。
ライトコインは、大手検索サイト出身エンジニアのチャーリー・リー(Charlie Lee)氏がビットコインをベースに2011年に公開した仮想通貨です(通貨単位:LTC)。そのため、基本的な特徴やブロックチェーン技術部分はビットコインと似ているものの、日常的な決済で利用しやすい仮想通貨を目指しており、発行上限数量と取引の承認時間の問題を解決しようとしています。
例えば、ライトコインはビットコインと比べ安価となっています。その理由は、発行上限数量を8,400万LTC(ビットコインは2,100万BTC)とすることで希少性を抑えるなど、「日常的な利用しやすさ」を考慮している点と関係があります。同様に、ライトコインで買い物を行った際の決済時の待ち時間が短くなるよう、処理にかかる時間をおよそ2分30秒(ビットコインは10分)まで短縮しています。
この他、ビットコインに比べ、ライトコインのマイニングに関する競争は激しくないといわれている点も特徴といえるでしょう。
取引データの承認速度を速める「Segwit(セグウィット)」
技術面でのライトコインの特徴は、取引データの承認速度を速めるため「Segwit(セグウィット)」(Segregated Witnessの略称)を採用している点にあります。Segwitとは、ブロックチェーンに記録される取引データのデータ量を圧縮することで、1ブロックに記録できる取引データの数を増やす技術です。このSegwitの導入によって、送金処理にかかる時間がおよそ2分30秒(ビットコインは10分)まで短縮しています。
なおSegwitは、ライトコイン独自の技術ではないものの、2017年5月に実装された際にはライトコインの価格が上昇しています。
送金時間や送金手数料を抑える仕組み「ライトニングネットワーク」
ライトコインのもう1つの特徴としては、「ライトニングネットワーク」が挙げられます。これは、本来のブロックチェーン(メインチェーン)とは別の部分(オフチェーン)に取引データを一時的に記録し、蓄積された取引を集計したデータだけをメインチェーンに記録する仕組みです。こちらもライトコイン専用の技術というわけではないものの、いち早く取り入れたことで注目されました。
異なる仮想通貨同士で取引を行う「アトミックスワップ」
アトミックスワップとは、仮想通貨交換業者などの仲介役を介することなく、異なる仮想通貨同士で取引を行う仕組みです。ただし、ライトコイン専用の技術ではなく、アトミックスワップに参加している仮想通貨は限られていることから、実際に取引に利用できる状態にはなっていない状況です。
ライトコインの過去の価格動向を探る
ライトコインの過去の動向を見ると、手軽な決済手段の実現という目標に向け、新しい技術の導入や仮想通貨の決済サービスを実施する事業者との提携について意欲的であることがうかがえます。関連する発表の前後では価格が変動しており、ライトコインを取引したい場合には、最新情報の収集が重要であることが分かります。
2017年12月までの推移
ライトコインは、2017年まではあまり価格が上がらず、1LTC=500円を超えることはなかったのですが、2017年に入ると大きく値を上げ始めました。
この理由としては、2017年5月に実装されたSegwitの影響が大きいとされています。実装が決まった4月あたりから価格が上がり始め、7月に5,000円を超えました。その後、2017年12月には1LTC=4万円を超え、史上最高値を記録しました。「ライトコイン/円(LTC/JPY)のチャート(相場)」を見ると、価格上昇具合に驚かされます。
2018年の推移
2018年は一転して価格は下落傾向となっています。2018年1月には2万円を切り、4月には1万1000円にまで下落。下半期も相場は下げ止まらず、6月には1万円を割り、12月には2,600円台まで価格が落ち込んでいます。
2019年の推移
2019年1月には1LTC=3,000~4,000円台で推移したものの、2019年3月には1LTC=6,000円を突破。4月に入ると価格が急騰し、一時1万円を超える値を付けました。
この時期の価格動向は、1月にリトアニアの仮想通貨決済サービス事業者がライトコインのライトニングネットワークに対応したことを発表した影響も指摘されています。同社プラットフォームを利用する4,000事業者に対して、ライトニングネットワークを介した決済の提供開始をうたっており、反応した投資家が多かったものと考えられます。
また7月上旬以降は、価格は下落傾向となっています。ライトコインは、採掘(マイニング)における採掘者(マイナー)への報酬が半減する「半減期」を2019年8月5日に迎えており、チャーリー・リー氏が事前に価格上昇を見込めない旨の発言を行っていた影響もあるでしょう。なおこの半減期により、採掘報酬が1ブロックごとに25LTCだったものが、12.5LTCとなっています。次回は2023年の見込みです。
ライトコインの今後、また将来性は?
Segwitやライトニングネットワークといった技術は、ライトコイン独自のものではなく、少額決済などにおいて広く普及するかどうかが注目されています。ライトニングネットワークの動向次第では、ライトコインが改めて注目を浴びる可能性はあるといえます。
また、ライトコイン創設者のチャーリー・リー氏は、匿名性を確保した取引に注目しており、2019年中に実装したい旨を発言しています。
2019年10月に、プライバシーとスケーラビリティ改善を目指す技術「MimbleWimble」(ミンブルウィンブル)の導入について議論が開始されている点も注目すべきでしょう。
技術面以外では、2019年7月、アメリカで仮想通貨決済サービスを提供している事業者がライトコインをサポートしたことが大きなトピックでしょう。日本ではあまり話題になっていないのですが、全米3万9,250以上の店舗でライトコインを即時決済に利用できるようになったというもので、実際に利用される機会が増える可能性があります。
DMM Bitcoinでは、ライトコインの「レバレッジ取引」を行える
DMM Bitcoinのレバレッジ取引では、ライトコイン(LTC)をはじめ、ビットコイン(通貨単位:BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ネム(XEM)、イーサリアムクラシック(ETC)、ビットコインキャッシュ(BCH)という国内最多7種類の仮想通貨でレバレッジ取引を行えます(2019年6月現在、国内仮想通貨交換業者のウェブサイト調べ)。
レバレッジ取引とは、損失時の決済に備える一定額の資金(証拠金)を担保に、それより大きな金額で売買できる取引を指します。またDMM Bitcoinのレバレッジ取引では、現物取引と違い、取引ごとの現物(仮想通貨)の受け渡しは行われません。仮想通貨を売買(新規注文と決済注文)したときの「差額の現金(日本円)のみ」を決済時に受け渡す「差金決済」取引となっています。
さらにレバレッジ取引では、少額からでも仮想通貨の取引を始めることが可能です。DMM Bitcoinでは、レバレッジ倍率は最大4倍(2021年4月28日以降は2倍)のため、慎重派の方も挑戦しやすいでしょう。
例えばDMM Bitcoinのレバレッジ取引では、資金が10万円であれば40万円分の取引が可能で、手持ち資金以上の利益を得られる可能性があります。ただし、仮想通貨取引にはリスクもあるため、しっかり管理をした上で行う必要があります。
「レバレッジ取引」のポイントは、「空売り」(ショート)が行えること
レバレッジ取引は、仮想通貨を購入する取引(新規買い)からだけではなく、仮想通貨を売却する取引(新規売り)からも取引できます。これは「空売り」(ショート)と呼ばれており、DMM Bitcoinのレバレッジ取引でも可能です。
例えば、仮想通貨の価格が下落傾向にある場合、実際にその仮想通貨を保有していない状態でも「現在の価格で売る」(新規売り)という指示を出せます。そして、価格下落後に「現在の価格で買う」(買い戻し)という注文を入れると、売却価格と購入価格の差額が利益となるのです。
仮想通貨取引を行う際の注意点とリスク
仮想通貨取引はメリットだけでなく、リスクもあります。売買を行えば必ず儲かるというわけではないので、リスクについても学び、必ず対策を検討し備えるようにしましょう。
ライトコインの場合は、最新技術に取り組む傾向が強く、創設者チャーリー・リー氏の発言や技術について海外サイトやSNSもチェックし、こまめに情報収集する必要があります。海外の仮想通貨決済事業者との提携などは日本ではニュースとして扱われない可能性があるので、海外ニュースサイトも確認するようにしましょう。
またレバレッジ取引の場合、少ない資金で大規模な取引を行えるため、利益が大きくなる可能性がある一方で、わずかな価格変動でも損失が膨らむ危険性があります。
例えば、仮想通貨は、価格変動の幅を指す「ボラティリティ」が高く、価格が激しく上昇・下降する可能性があります。仮想通貨市場には、株式市場のようなストップ高・ストップ安の仕組みがないことも覚えておきましょう。暴騰が起こると価格が上がり続ける可能性があり、また暴落時は価格下落が続く可能性があります。この点はメリットであると同時に、リスクともなっているのです。
まとめ
ライトコインは、基本的な性能やブロックチェーン技術部分はビットコインと似ている仮想通貨です。違いとしては、日常的な決済に利用されやすいことを目指し、仮想通貨決済サービス事業者との提携も積極的に行っている点などが挙げられるでしょう。
技術面でも、Segwitやライトニングネットワークといった新たな技術を取り入れたことで期待されており、普及度合いが注目されています。過去の動向を見ると、関連する発表の前後では価格が変動しており、最新情報の収集が重要であることがうかがえます。
ライトコインを取引したい場合には、リスクを把握しつつ、こまめに情報を集めながら売買を行っていくといいでしょう。
ライトコインについて詳しく知りたい方は「ライトコイン(LTC)とは?初心者向けに特徴・詳細解説!最新状況にも迫る!」もご参照ください。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
関連記事
-
ビットコインアドレスの仕組みとは?利用時に注意すべきポイント
ビットコイン(BTC)を受け取ったり送ったりするためには、「ビットコインアドレス」を通じたデータのやりとりが必要になります。今回は、ビットコインアドレスを取得して、ビットコインを送受信する方法やその際の注意点などを詳しく解説していきます。
-
暗号資産を安全管理!ウォレットにはどのような種類がある?
ビットコイン(BTC)を購入後の保管の仕方は大きく分けて2通りあります。暗号資産交換業者のウォレットに預けておく方法と、自分で用意したウォレットを利用する方法です。本記事では、初心者にとって使いやすいウォレットを解説します。
-
レイヤー0ブロックチェーンとは?レイヤー1、レイヤー2との違いを解説
ブロックチェーン技術のアーキテクチャー(構造・構成)について語るときに、レイヤー1、レイヤー2という用語が使われます。近年では、さらに重要な概念としてレイヤー0(Layer0)という用語使われるようになりました。この記事ではレイヤー0について、レイヤー1やレイヤー2との違いも含めて詳しく解説していきます。
-
暗号資産(仮想通貨)の基幹技術である分散型台帳技術(DLT)とは?
分散型台帳技術(DLT)は暗号資産(仮想通貨)の基幹技術です。当記事では、DLTはどのような仕組みなのか、暗号資産とDLTの関係も含めて、詳しくご紹介します。
-
コンセンサスアルゴリズムとは?ブロックチェーンで使われる代表的な種類を解説
コンセンサスアルゴリズムは、暗号資産(仮想通貨)の基盤技術となるブロックチェーンがブロックを追加する際のルールとなるコンセンサス(合意)形成を行うアルゴリズム(方法)のことを指します。本記事では、代表的なコンセンサスアルゴリズムの種類や仕組みについて詳しく解説します。
-
イーサリアムとビットコインの違いは?特徴や仕組みから解説
イーサリアム(ETH)はビットコイン(BTC)と目的や用途が大きく違なり、プラットフォームとしての利用が想定されています。イーサリアム独自の特徴を理解して、情報収集を進めていきましょう。
-
ビットコインの仕組みについて初心者にもわかりやすく解説!
取引を始めるには、最初に仮想通貨の仕組みについて知っておくことが大切です。今回は「最初の仮想通貨」と呼ばれるビットコインを例にして、仮想通貨の基礎となっている「ブロックチェーン技術」や具体的な取引方法などを解説します。
-
ブロックチェーンのトリレンマとは?DAOでの新たな問題も解説
革新的な可能性を秘めているブロックチェーン技術は、「分散性」「セキュリティ」「スケーラビリティ」の3つの要素から成り立っているとされています。この記事では、ブロックチェーンやDAOのトリレンマについて詳しく解説します。
今、仮想通貨を始めるなら
DMMビットコイン