ビットコインで買い物をする方法は?手順や利用可能な店舗を紹介

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2019-10-30 更新

ビットコインをはじめ仮想通貨を保有する人が増えるにともない、仮想通貨を決済手段として使える店舗やサービスも登場しています。これら店舗・サービスでは、仮想通貨を保管するためのサービス・ソフトウェアである「ウォレット」を利用することで、ビットコインで手軽に決済できます。本稿では、ウォレットおよび仮想通貨交換業者の口座を利用する方法や、利用可能な店舗などを紹介しましょう。

ウォレットを活用して、ビットコインや仮想通貨で買い物をしてみよう

仮想通貨の「ウォレット」とは?

ビットコインが誕生して約10年が経過し、仮想通貨交換業者の登場により仮想通貨を取引しやすくなった影響で、ビットコインを持つ方が増えてきました。そんなビットコインは、取引だけでなく買い物にも利用できます。使い方はいたって簡単で、仮想通貨を保有するためのサービス・ソフトウェア「ウォレット」(財布)を利用します。また、仮想通貨交換業者で開設した口座をウォレット代わりにするのもいいでしょう。

ウォレットは、銀行口座番号にあたる仮想通貨のアドレスと、秘密鍵を格納する仕組みを採用しており、残高を記録する形で仮想通貨を保有しています。秘密鍵は、所有者だけが知るパスワードにあたるものと例えられ、データの暗号化と正当性を示す電子署名に利用します。

またウォレットにはいくつか種類があり、仮想通貨取引の初心者の方の場合は、利便性を軸に置いた「ホットウォレット」が向いています。ホットウォレットには、「ウェブウォレット」「ソフトウェアウォレット」「モバイルウォレット」の3種類があり、各々の用途や使い道を考えて使い分けることが必要です。

「ウォレット」機能を備えるオンラインサービス「ウェブウォレット」

「ウェブウォレット」とは、ウォレット機能を提供するオンラインサービスで、WEBブラウザを介して利用します。仮想通貨交換業者が管理するウォレットも基本的にこのWEBウォレットです。

メリットは、パソコンおよびスマートフォンのWEBブラウザを使ってアクセスし利用できる点です。利用法としては、長期的あるいは大量の仮想通貨を保管したりせず、その時々で必要な数量のみ送っておき使うというスタイルの方がよいでしょう。

また仮想通貨を扱う点を除くと、WEBブラウザを介した一般的なオンラインサービスと変わりないため、サービスにログインするためのIDおよびパスワード管理のほか、ウイルス・マルウェアやフィッシング詐欺といった悪意のある攻撃を防ぎ、セキュリティを高く保つための知識・実践が必須です。

DMM Bitcoinの場合、「出庫」としてビットコインの支払いを行える

仮想通貨交換業者で取引を行い入手したビットコインは、自分の口座から外部ウォレット(アドレス)に送付する「出庫」、また外部ウォレットから自分の口座に送付する「入庫」が可能です。例えば、ビットコインを使って何らかの商品・サービスを購入する際は、出庫として代金を支払うことになります。同様に、ビットコインを受け取る場合は入庫となります。

仮想通貨交換業者の口座のメリットは、仮想通貨交換業者が秘密鍵を管理し顧客自身が保管する必要がない点でしょう。秘密鍵はその仮想通貨の保有権そのものであり、秘密鍵の流出は資産の流出と同じこととなるため、仮想通貨取引の初心者にとって負担が少ない状態といえます。まず仮想通貨交換業者の口座を使いこなすことから始め、ビットコインやウォレットの仕組みの詳細を学んでいくといいでしょう。

DMM Bitcoinの場合、口座を開設すると入出金する資金を管理する「ウォレット口座」と、取引に使用する資金を管理する「トレード口座」という2種類の口座が自動的に作られます。「マイページ」では両口座の状況をひとまとめで把握できるようになっており、DMM Bitcoinの口座を初めて開設した方は、どこにどんな情報が表示されるのか、確認しておきましょう。

またDMM Bitcoinでは、現物取引で取り扱いのあるビットコイン(通貨単位:BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)の入出庫が行えます。ただしこの入出庫は、日本円や仮想通貨の管理を行う「ウォレット口座」からのみ可能で、取引に使用する資金を管理する「トレード口座」からは行えません。なお、「ウォレット口座」と「トレード口座」間の資金の移動(振替)は無料で行うことができ、即時反映されます。

ビットコインの出庫手順

ビットコインをDMM Bitcoin外部に出庫する場合は、自分の「マイページ」左側にあるメニュー(スマートフォンの場合は右上の三本線のマーク)で、「出金・出庫」、「BTC出庫」の順番にクリックすると、出庫用ページが表示されます。送付先となる「出庫アドレス」、出庫数、出庫の目的などを設定すると、ビットコインを出庫できます。出庫依頼日から原則として3営業日以内に指定ウォレットのアドレスに送付されます。

なお、DMM Bitcoinから出庫する際の送付元アドレスは、後述の「入庫アドレス」とは異なります。入庫アドレスはあくまで入庫専用のため、ビットコインを第三者とやり取りする場合には注意しましょう。

また、誤った外部アドレスに送付してしまった場合、ビットコインを取り戻すことはできません。ビットコインは、技術基盤としてブロックチェーンを利用している仮想通貨である以上、過去の取引をやり直したり取り消したりできないため、細心の注意を払って出庫作業を行いましょう。

自分がビットコインなど仮想通貨を受け取る場合は「入庫」を利用する

「入庫」とは、仮想通貨交換業者上にある自分の口座に対し、外部ウォレットから仮想通貨を送ることを指します。

ビットコインをDMM Bitcoin外部に入庫する場合は、自分の「マイページ」左側にあるメニューで、「入金・入庫」、「BTC入庫」の順番にクリックすると、入庫用ページが表示されます。

入庫の場合は、DMM Bitcoin外部のウォレットに「入庫用アドレス」を正確に入力するか、カメラ対応の「モバイルウォレット」などで、入庫用アドレスにあたる2次元バーコードを撮影すると、自分の口座に仮想通貨を入庫できます。ビットコイン、またイーサリアムやリップルも同じ手順で送付できます。

パソコン用アプリにあたる「ソフトウェアウォレット」

「ソフトウェアウォレット」は、パソコン上で起動しての利用、あるいはWEBブラウザを介し利用するタイプのウォレットです。ビットコイン用、イーサリアム用などと、ウォレットによって対応している仮想通貨が違うことがあります。

ソフトウェアウォレットの場合、秘密鍵はユーザーが自分で管理する必要があります。そのため、ウォレットを動作させているパソコンに対して、ウイルス・マルウェアやフィッシング詐欺といった悪意のある第三者による攻撃がないことが何より重要で、セキュリティを高く保つための知識や手間といったコストが不可欠となります。持ち運びやすいノートパソコン上で利用する場合は、紛失・盗難などに備えて内蔵ストレージ(SSDやHDD)自体の暗号化を行い、第三者に秘密鍵などを盗み取られないようにしましょう。

またパソコンが故障などで使えなくなった場合に備えて、パソコン外部に秘密鍵のバックアップも必要です。

スマートフォン用アプリの「モバイルウォレット」

「モバイルウォレット」は、スマートフォン用アプリとして開発されたウォレットで、屋外でも仮想通貨のやり取りや買い物を行いやすい点がメリットです。仮想通貨ごとに対応するモバイルウォレットが存在するため、好みのものを見つけ出すといいでしょう。利用法としては、必要な数量のみモバイルウォレットに送っておき使うというスタイルとなります。

またモバイルウォレットの場合、スマートフォン内に秘密鍵を格納するタイプが存在し、スマートフォンの紛失・盗難や破損といったリスクに備える必要があります。このためソフトウェアウォレットと同様に、ウイルス・フィッシング詐欺などによる影響で秘密鍵が流出しないよう注意しなければいけません。モバイルウォレットの場合も、スマートフォン外部に秘密鍵のバックアップを保管するなどの対策を必ず行いましょう。

「スマートフォン版取引システムアプリ」でビットコインを出庫するには?

DMM Bitcoinの「スマートフォン版取引システムアプリ」で出庫したい場合は、アプリのホーム画面左上にある「三」(ハンバーガーメニュー)部分をタップし、表示されたメニューで「入出金」、「BTCの出庫」の順番でタップします。

これでWEBブラウザ経由でDMM BitcoinのWEBサイトにある「BTC出庫」が表示され、出庫が行えます。同じ手順で、イーサリアムやリップルも送付できます。

■「スマートフォン版取引システムアプリ」でビットコインを入庫するには?

スマートフォン版取引システムアプリで入庫する場合も、出庫と同様の手順で行います。

ホーム画面左上のハンバーガーメニューをタップしてから、「入出金」、「BTCの入庫」の順番でタップします。WEBブラウザ経由でDMM BitcoinのWEBサイトにある「BTC入庫」が表示されるので、自分の口座にビットコインを入庫できます。これと同様の手順で、イーサリアム、リップルの送付も行えます。

ビットコインなど仮想通貨を使った買い物でかかる手数料は?

DMM Bitcoinの口座を利用する場合

DMM Bitcoinの口座をウォレット代わりに利用する場合は、入出庫ともDMM Bitcoinに手数料を支払う必要はありません。ただし、外部ウォレットからDMM Bitcoinの口座に入庫する際は、仮想通貨の送付にかかる手数料(マイナーへの手数料)を負担する必要があります。

マイナーとは、ビットコインの取引データを検証・承認する者を指し、承認作業は「マイニング(採掘)」と呼ばれています。マイナーの採掘報酬の一部は、取引データに付与された手数料で構成されているため、ビットコインをDMM Bitcoinに入庫する際には、仮想通貨の送付に関する手数料が別途必要になるのです。

DMM Bitcoinとは別途用意した自分のウォレットの場合

DMM Bitcoin外部に用意した自分のウォレットで、第三者や店舗などとビットコインをやり取りする場合は、送付・受け取りそれぞれでマイナー手数料がかかる可能性があります。資金を動かす際には、自分がどの程度ビットコインを保有しているか確認し、余裕をみて行いましょう。

店舗にとってのメリットは?

店舗にとってのメリットは、クレジットカードや電子マネーなどの決済仲介事業者が設定した手数料に比べると、ビットコイン決済の仲介事業者の手数料の方が安価な可能性があることです。

店舗が独自にウォレットを用意して、個人間のようにやり取りする場合は、必要な手数料はマイナー手数料のみとなります。

仮想通貨を使った買い物と税金

ビットコインで買い物をした時にはどのような税金がかかるのでしょうか?

実は、ビットコインなどの仮想通貨では、商品やサービスを購入した時点が所得税(雑所得)の課税タイミングとなります。ビットコインを使った購入は、保有するビットコインを売却し利益を得たことを意味するのです。この時の所得金額は、ビットコインの支払い数量の価格(譲渡価格)と、ビットコインの取得時価格との差額になります。

例えば100万円で購入した1BTCを保有していたとしましょう。後日消費税込み価格110万円のパソコンを購入する際に、保有していた1BTCで支払ったとします。支払い手数料などを考慮しない場合、この時の所得は、差額である110万-100万=10万円となります。

ビットコインを使った買い物が可能なお店

ここでは、ビットコインを使った支払いを受け入れているオンラインショップ、実店舗の状況を紹介していきます。

オンラインショップ

仮想通貨決済専門のオンラインショップではビットコインで支払可能です。ビットコインを買い物に利用できる大手ショッピングサイトもあるので確認してみるといいでしょう。

また買い物ではありませんが、ビットコインで決済できるプログラミングスクールなどもあります。仮想通貨の技術基盤であるブロックチェーンを学ぶために、ビットコインを買い物に利用するといった決済体験も実施しているようです。

実店舗

大手家電量販店チェーンには、店舗によってはビットコインによる支払いを受け付けているところがあります。ただ、ビットコインで決済できる金額などに条件がある場合が多いため、事前によく確認しておくといいでしょう。

ビットコイン決済を導入している店舗は比較的オンラインショップの方が多い状況ですが、2次元バーコード決済やスマートフォン決済が普及していく流れの中で、徐々にビットコイン決済も広がっていくのではないかと期待されています。

イーサリアムの場合、Dapps(分散型アプリ)ゲーム内のアイテム購入が可能

日本のゲームメーカーには、イーサリアムのDapps(分散型アプリケーション)としてRPGやレースゲームなどを開発し、すでに世界的に著名になった企業も存在します。イーサリアムでゲーム内通貨を購入することで、ゲーム内独自のキャラクターやアイテムを買えるようになっています。

2019年9月、仮想通貨関連の事務ガイドライン改正案へのパブリックコメントの結果報告において、ブロックチェーン技術を基盤とするゲーム内のキャラクター・アイテムは仮想通貨に該当しないとの考え方を金融庁が述べた ことで、日本でも改めて注目が集まりつつあります。

まとめ

ビットコインなどの仮想通貨は、取引だけでなく、買い物にも利用できます。仮想通貨取引の初心者の場合は、仮想通貨交換業者が提供するウェブウォレットが向いています。

仮想通貨交換業者の口座は、仮想通貨交換業者が秘密鍵を管理し顧客自身が保管する必要がないため、仮想通貨取引の初心者にとって負担が少なくなっています。まず仮想通貨交換業者の口座を使いこなし、利便性とセキュリティのバランスを学びつつ外部ウォレットを利用してみるといいでしょう。

ウェブウォレットについて興味を持たれた方は「ビットコインのウォレットとは?暗号資産(仮想通貨)の仕組みを通して理解する」もご参照ください。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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