ビットコインなどの購入・売却や取引、送付にかかる手数料を解説
ビットコインなどの仮想通貨をやり取りする際に、手数料が発生する場合があります。初心者や実際に取引をしている方のどちらにも、どのタイミングで手数料が発生するのか網羅的に知りたいと感じている方はいるのではないでしょうか?そこで、ビットコインなどの仮想通貨の取引や入出庫の際に発生する手数料について解説しましょう。
ビットコインなどの仮想通貨をやり取りする際は、手数料が必要になることがある
ビットコインなどの仮想通貨の取引を行う際には、手数料が必要になることがあります。仮想通貨の売買や日本円の入出金、仮想通貨の入出庫など、さまざまな場面が想定されるので、それぞれ解説していきましょう。
仮想通貨交換業者で購入・売却、取引にかかわる手数料
仮想通貨交換業者でビットコインなどの仮想通貨を取引する場合、日本円の入出金や現物取引、レバレッジ取引を行う際に手数料が発生することがあります。まず、DMM Bitcoinでは日本円の入出金は無料です。
また、DMM Bitcoinで行える仮想通貨取引は「現物取引」と「レバレッジ取引」の2種類に分かれており、どちらも取引手数料は発生しません。
ただし、DMM Bitcoinでの現物取引は「販売所形式」が採用されているため、買値(Ask)と売値(Bid)の差額である「スプレッド」が発生します。また、レバレッジ取引ではレバレッジ手数料が設定されていることを覚えておきましょう(取引にかかる手数料の詳細は後述)。
まずは日本円の入出金手数料について詳しく見ていきましょう。
DMM Bitcoinでは、「日本円の入金・出金手数料は無料」
DMM Bitcoinのウォレット口座に日本円を入金する方法には、「クイック入金」と「振込入金」の2種類があります。どちらも手数料はかかりません。ただし、振込入金の場合は、各金融機関で定められている銀行手数料がお客様の負担となります。一方で、クイック入金であれば、銀行手数料も含めて入金手数料が無料です。また、日本円の出金手数料も必要ありません。
- 関連情報:
-
- 入出金・入出庫について(日本円の入出金)
ビットコインの現物取引
現物取引とは、顧客と仮想通貨交換業者との間で取引が行われるたびに、現金と仮想通貨の受け渡しが行われる取引です。DMM Bitcoinでは、現物取引の取引手数料が無料となっています。また、現物取引は顧客が仮想通貨交換業者に預け入れている資金(仮想通貨を含む)の範囲内でしか取引できず、保有していない仮想通貨を売却することもできません。
例えば、顧客が仮想通貨交換業者の口座に100万円を入金し、その際のビットコイン価格が1BTC=100万円の場合(BTCはビットコインの通貨単位)、取引可能額は最大1BTCです。
また、DMM Bitcoinの現物取引では、ビットコインおよびイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)の3種類を取り扱っています(2019年10月現在)。いずれも現物取引の手数料は無料です。
買値と売値の価格差を示す「スプレッド」
仮想通貨取引には「取引所形式」と「販売所形式」の2形式があり、DMM Bitcoinの現物取引では、販売所形式が採用されています。販売所形式では、仮想通貨交換業者が提示する買値(Ask)と売値(Bid)に従って取引が行われており、この価格差が「スプレッド」と呼ばれています。DMM Bitcoinでは、取引(購入・売却)に利用できるツール「PC版取引システム」を用意しており、スプレッドは「プライスパネル」の「SP」項目で確認できます。
またスマートフォンで手軽に取引できる「スマートフォン版取引システムアプリ」では、「トレード」画面上部にある「Bid/売」と「Ask/買」の間に表示されています。
例えば、DMM Bitcoinの現物取引で提示されているビットコイン価格が、買値(Ask)「1BTC=102万円」、売値(Bid)「1BTC=100万円」だった場合、差額の2万円がスプレッドにあたります。1BTCのビットコインを新規購入して、スプレッドの変動がない状態ですぐに売却すると、保有資産がスプレッドの分だけマイナスになるため、顧客側にとっては実質的な手数料となっています。また、スプレッドは仮想通貨の価格の急変時や流動性の低下時に拡大する可能性がある点に注意しましょう。
- 関連コラム:
販売所形式は任意のタイミングで売買ができる
取引所形式の取引では顧客同士での取引となるため、売りたい人と買いたい人のバランスによっては取引がすぐに成立しないことがあります。例えば、保有しているビットコインが何らかの理由で急落した場合、取引所形式では大量の売り注文が出てしまうため、自分が売りたくても取引が成立せず損切りのタイミングを逃してしまうということもあり得ます。一方、販売所形式の取引では、仮想通貨交換業者と顧客の間で取引を行うため、顧客はいつでも※1仮想通貨交換業者が提示する価格(レート)で売買ができので、利食い・損切りのタイミングを逃さずに取引がしやすいというメリットがあります※2。
- 週次メンテナンスなどで取引ができない場合もあります。
- 相場が急変している場合は、想定した価格よりも不利な価格で取引が成立することがあります。
ビットコインのレバレッジ取引
レバレッジ取引とは、任意の額の証拠金を担保として、証拠金よりも大きな金額を取引できる取引方法のことです。レバレッジ(leverage)は日本語で「テコの原理」のことで、小さな力で重い物体を動かすように、小さな金額で大きな金額を動かせるため、レバレッジ取引と呼ばれています。
DMM Bitcoinでは4倍のレバレッジ(2021年4月28日以降は2倍)をかけて取引することができ、例えば、証拠金として100万円を預け入れれば、最大400万円のレバレッジ取引が可能です。
また、DMM Bitcoinでは、先に挙げたビットコイン、イーサリアム、リップルに加えて、ネム(XEM)、ライトコイン(LTC)、イーサリアムクラシック(ETC)、ビットコインキャッシュ(BCH)という、国内最多7種類の仮想通貨のレバレッジ取引ができます(2019年6月現在、国内仮想通貨交換業者のWEBサイト調べ)。
「レバレッジ手数料」とはどのようなもの?
DMM Bitcoinのレバレッジ取引は「差金決済」となっており、現物取引のように仮想通貨の受け渡しが実際に行われるわけではありません。差金決済の仕組みを理解するには、レバレッジ取引の基本的な流れを理解しておく必要があります。
まず、レバレッジ取引では、「新規注文」(買いまたは売り)が約定(やくじょう。注文が執行され売買が成立すること)した後に、損益が確定する前の状態である「ポジション」(買建玉または売建玉)を保有することになります。そして、保有ポジションに対しての反対売買である「決済注文」(売りまたは買い)を出し、約定すると損益が確定します。この新規注文と決済注文で生じた差額分が日本円で受け渡され、これを「差金決済」と呼んでいます。
要するにレバレッジ取引においては、「新規注文として先に購入した仮想通貨を、決済注文で売却する」または「新規注文として先に売却した仮想通貨を、決済注文で購入する」という反対売買がセットになっており、その差額を決済しているのです。
DMM Bitcoinでは現物取引と同様、レバレッジ取引ごとに取引手数料が発生することはありません。ただし、「レバレッジ手数料」が設けられています。レバレッジ手数料は、ポジションを保有したまま決済せず、翌日に持ち越した時に発生します。レバレッジ取引は証拠金を元手に、仮想通貨交換業者に損益が確定する前のポジションを預けている状態なので、レバレッジ手数料は仮想通貨交換業者にポジションを管理してもらうための費用のような位置付けなのです。
DMM Bitcoinではポジション保有を翌日に繰り越すごとに、ポジションの金額に対して1日あたり0.04%がレバレッジ手数料として発生します。DMM Bitcoinでは毎朝7時を1日の区切りとしており、それ以降を「翌日」としています。なお、レバレッジ手数料の計算式は以下の通りで、仲値(なかね)とは、買値(Ask)と売値(Bid)の中間値を指しています。
前日終値の仲値 × ポジション保有数量 × 1日あたり0.04% = レバレッジ手数料具体例を考えてみましょう。ビットコイン価格が1BTC=100万円の場合、数量0.01BTCの新規注文が約定し、翌日までポジションを持ち越した場合、前日終値の仲値を100万1,000円とすると、発生するレバレッジ手数料は以下のように計算できます。
※小数点以下は銘柄ごとに設定された単位で切り上げを実施します
決済注文によってポジションが解消されるまで、レバレッジ手数料は毎日発生するので、ポジション管理には注意が必要です。
- 参考コラム:
ビットコインの送付にかかる手数料とは?
ビットコインの送付には、マイナー(採掘者)に支払う手数料が必要となる場合があります。
仮想通貨交換業者の口座で入出庫を行う場合
DMM Bitcoinの口座は、外部ウォレットとの間で、ビットコインなど仮想通貨の入出庫が行えます。「入庫」とは、外部ウォレットからDMM Bitcoinにある自分の口座(ウォレット口座)にビットコインを送付することを指し、「出庫」は自分の口座(ウォレット口座)から外部ウォレットへのビットコイン送付を意味します。入出庫のどちらでも、DMM Bitcoinに対して手数料を支払う必要はありません。ただし、入庫の際には「マイナー」(採掘者)に対する手数料が必要です。
- 関連情報:
-
- 入出金・入出庫について(仮想通貨の入出庫)
マイナー(採掘者)への手数料(採掘報酬)
自分が保有しているビットコインを他のウォレット(第三者など)へ送る際には、その取引データの正当性を検証し、取引を承認するマイナーという存在に対して支払う手数料が必要です。この手数料は、マイナーが行う「マイニング」(採掘)という作業への対価(採掘報酬)となっています。
マイニングとマイナー手数料の関係
マイニング(採掘)とマイナーへの手数料の関係性を解説しましょう。
ビットコインは金融機関や政府に依存しない非中央集権型のデジタル通貨であるため、マイナーたちが取引の正当性を検証(証明)しています。ビットコインの取引データ(トランザクション)はマイナーによって、「ブロック」というトランザクションの集合体にまとめられた上で承認される必要があります。ブロック内には数千程度のトランザクションが格納されており、それぞれに手数料が付与されています。
そして、マイナーたちはブロックを生成するために、競争しながら膨大な計算を行っています。この計算には多くのコスト(機材費や電気代など)が必要ですが、世界一早く計算を終えて、ブロックを生成できたマイナーに対しては報酬としてビットコインが支払われるため、マイナーはこの報酬を得ることを目的として計算し続けています。
このように、取引データを検証してブロックを生成し、報酬を獲得するまでの一連の作業がマイニング(採掘)であり、手数料はマイニング報酬の一部として使われているのです。なお、新規ブロックを生成したマイナーは、「12.5BTC」と「当該ブロック内のトランザクションに付与されたすべての手数料」を獲得できます(2019年9月時点。12.5BTCの部分は約4年ごとに半減)。
マイニング報酬がなければ、マイナーたちには計算を経てブロックを生成するインセンティブがないため、マイニング報酬はビットコインの仕組みにおいて重要な役割を担っているのです。
手数料の存在とその理由を知ることで、仮想通貨や取引への理解が深まる
仮想通貨取引ではさまざまな場面で手数料が必要となります。DMM Bitcoinの場合であれば、日本円の入出金は手数料無料(銀行手数料はお客様負担)であり、現物取引・レバレッジ取引も手数料無料、仮想通貨の入出庫にも手数料がかかりません(入庫時のマイナーへの手数料はお客様負担)。ただし、レバレッジ取引でポジションを翌日に持ち越した場合には、レバレッジ手数料が発生します。
そして、ビットコインにおいては、第三者とやり取りする際、取引の正当性を検証・承認しているマイナーへの手数料が必要であり、この仕組みはビットコインの安全性を維持する上で不可欠です。ビットコインなどの仮想通貨の取引でどのような手数料が発生し、それらがなぜ必要なのかを知ることで、ビットコイン自体や取引に関する理解をより深められるでしょう。
- 関連情報:
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
関連記事
-
エックスアールピー(XRP)とは?XRP Ledgerも含めて初心者にわかりやすく解説
日本でも人気がある暗号資産(仮想通貨)のひとつに「エックスアールピー(XRP)」があります。ここでは、XRPがどういったものなのか、さらにはどこでどうやって取引するのか紹介していきます。
-
暗号資産のデイトレード入門
投資について興味のある方であればデイトレードについて聞いたことのある方は多いでしょう。FXでは円やドルなどの法定通貨をデイトレードで利益を出す方がいるのと同じように、ビットコイン(BTC)もデイトレードで利益を出すチャンスがあります。ここでは、ビットコインのデイトレードについて詳しくご紹介します。
-
レバレッジ取引のロスカットとは?
暗号資産(仮想通貨)のレバレッジ取引において、価格が大きく変動した際にロスカットが行われることがあります。本記事ではビットコイン(BTC)などの暗号資産に関するロスカットの仕組みや流れ、ロスカットがある理由などをご紹介します。
-
暗号資産(仮想通貨)投資とは?株式投資との違いを解説
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を代表とする暗号資産(仮想通貨)は、近年、株式と同様に投資を目的として取引されることが増えた金融商品です。この記事では、暗号資産投資と株式投資との違いについて、詳しく解説します。
-
暗号資産(仮想通貨)のセンチメント分析とは
暗号資産(仮想通貨)市場のボラティリティは高く、変動があるたびに投資家のセンチメント(心理状態)に大きな影響を与えます。本記事では、センチメント分析の基本から資金調達率やSNSの動向に至る具体的な指標、さらには機関投資家や著名人の影響をどのように考慮するかまで詳しく解説します。
-
ドルコスト平均法とは?暗号資産(仮想通貨)投資にも応用できるか
ドルコスト平均法は、元々は外貨や株式、投資信託などの金融商品に対する投資手法ですが、ビットコインを始めとする暗号資産(仮想通貨)でも実践できます。この記事では、ドルコスト平均法の概要や、そのメリット・デメリットなどについてわかりやすく解説していきます。
-
MEV(最大抽出可能価値)とは?イーサリアムの重要用語
イーサリアム(ETH)との関わりにおいて「MEV(最大抽出可能価値)」が注目を集めています。この記事では、MEVの影響とブロックチェーン技術の進化におけるその役割を探ります。
-
ビットコインの分析で重要な移動平均線とは?トレンドラインについても解説
移動平均線は、価格の変化とともに、チャート上にあらかじめ表示されているケースが多くなっています。これはどういった数値の推移を示したもので、どのようなことを判断する目安となるのでしょうか? チャート分析の基本の一つである移動平均線について理解しておけば、仮想通貨の取引を進めるうえで有効な判断材料となってきます。
今、仮想通貨を始めるなら
DMMビットコイン