アルトコイン(オルトコイン)とは?知名度の高いコインの特徴や価格を紹介!

アルトコイン
2024-08-31 更新

ビットコイン(BTC)以外の暗号資産(仮想通貨)のことをアルトコイン(オルトコイン)と呼び、2024年6月現在で、世界に約240万種類以上も存在しているといわれています。
本稿では、アルトコインの特徴のほか、メリットやデメリットを紹介します。

特徴から見るビットコインとアルトコインの違い

アルトコインは2024年6月時点で、世界に約240万種類ほど存在するという統計があります。なぜこれだけの種類が存在するのでしょうか?

アルトコインが生まれた理由は2つあります。

一つ目は、ビットコインの問題点を改善することです。
世界初の暗号資産(仮想通貨)といえるビットコインは、2009年に誕生しました。ビットコインは、取引の承認に時間がかかることや、高い取引手数料などが問題となっており、これらの点を改善すべく、例えばライトコイン(LTC)のように、ビットコインよりも速い取引速度や低い手数料を実現するアルトコインが開発されました。

二つ目は、ブロックチェーン技術を決済以外の用途で活用するアイディアが生まれたことです。
暗号資産の初期の主な使い道は決済でしたが、ブロックチェーンの可能性をより広げるために、それを基盤とした新しいタイプのプラットフォームの開発が進みました。代表的なものがイーサリアム(ETH)です。イーサリアムは、スマートコントラクトと呼ばれるプログラムをブロックチェーン上で実行できる環境を提供し、決済だけでなく幅広いアプリケーションに対応することを可能にしました。

特に2020年以降、デジタル資産を利用した分散型金融(DeFi)への関心が高まり、ソラナ(SOL)やアバランチ(AVAX)、ポルカドット(DOT)をはじめとした、高性能なブロックチェーンとアルトコインが次々に登場しました。これらのアルトコインの多くは、決済だけでない多様な機能やアプリケーションを目的として開発されています。

アルトコインの時価総額から人気度を確認

アルトコインは非常に数が多く、ひとつひとつの特徴を把握するのは困難でしょう。
そのため、アルトコインの人気度を推測するものとして、時価総額が利用されることがあります。時価総額を見れば、暗号資産(仮想通貨)が世界にどの程度の規模で流通し、どれだけの資金を集めているのかを把握しやすいといえます。

時価総額の計算は、「暗号資産の市場価格(時価)×総発行数量または供給数量」という計算式で算出できます。時価が上がればもちろん時価総額は上昇します。加えて、発行数量が増加するとそれだけ市場に出回る暗号資産が増えていることになるため、時価総額が上がります。アルトコインの中でも時価総額が低いものは「草コイン」という呼ばれ方をするものもあります。

ただし、暗号資産はボラティリティの高さがリスクの1つとなっているため、時価総額だけでアルトコインを判断することは避けた方がいいしょう。時価総額の大小は、あくまで人気度を示す指標の1つとして用いるよう心がけましょう。

また、アルトコインを購入する場合、取引量が多いアルトコインを選ぶとよいでしょう。暗号資産の発行上限とは関係なく、実際に取引量が少ないアルトコインは次第に市場で取引されなくなる可能性が高いからです。

時価総額の高いアルトコイン

時価総額の高いアルトコインを幾つか紹介します。
アルトコインの手軽な入手方法は、日本国内でサービスを提供する暗号資産交換業者から購入(取引)することです。暗号資産交換業者とは、日本の金融庁・財務局に登録を行い、日本国内居住者向けに暗号資産(仮想通貨)取引サービスを提供している業者のことを指します。DMM Bitcoinも暗号資産交換業者(関東財務局長 第00010号)です。

イーサリアム(ETH)

イーサリアム(Ethereum)は、暗号資産とスマートコントラクトを実行できる分散型プラットフォームです。ビットコインに次いで、世界で最も認知されているブロックチェーンと言われています。イーサリアムは、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏によって2013年に提案され、2015年に公開されました。

イーサリアムの中核的な特徴は、「スマートコントラクト」と呼ばれる自己執行契約のコードをサポートし、それをブロックチェーンネットワーク上で動作させることができる点にあります。これにより、ユーザーは中央集権的な仲介者なしに、信頼性と透明性を持ち、自動的に執行される契約を作成できます。これは金融取引だけでなく、投票システム、デジタルアイデンティティの管理、ゲームやアプリなど、多岐にわたるアプリケーションの開発を可能にしました。

イーサリアムには、イーサリアムネットワークでの通貨のような役割を持つ暗号資産「イーサ」(ETH:Ether)が流通しており、この暗号資産も伝統的に「イーサリアム(ETH)」と呼ばれています。

ETHは、スマートコントラクトの操作や取引手数料を支払うために使用されると同時に、投機的な資産としても取引されています。イーサリアムのプラットフォームでは、ETHを燃料として使い、スマートコントラクトの実行とネットワーク保守を行う「ガス」という概念も導入しています。

また、イーサリアムは「企業イーサリアム連合」(Enterprise Ethereum Alliance, EEA)を通じ、大企業やテクノロジー企業とも連携し、ビジネスの世界でのブロックチェーン利用を推進しています。分散型アプリケーション(DApps)や分散型金融(DeFi)のエコシステムは、イーサリアムのブロックチェーン上で著しく発展しています。

イーサリアムはスケーラビリティ問題という大きな問題を抱えていますが、2022年9月に従来の「プルーフ・オブ・ワーク」(PoW)からより効率的で環境に優しく、拡張性も高い「プルーフ・オブ・ステーク」(PoS)への移行が完了しており、この問題を解決すべく、高い技術を誇るブロックチェーン業界の精鋭が、日々議論を重ねています。実際、「シャーディング」によるトランザクション処理能力の向上など、イーサリアムの機能と性能を改善し続けており、ブロックチェーン技術の新しいフェーズを牽引すると期待されています。

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ソラナ(SOL)

ソラナ(Solana)は、高速なトランザクションと低いネットワーク手数料を特徴とする分散型ブロックチェーンプラットフォームです。暗号資産「SOL」をネイティブ通貨として使用し、スケーラビリティと効率性に優れたブロックチェーン環境を開発者とユーザーに提供しています。

ソラナの最大の特徴はそのスピードです。彼らの革新的な「プルーフ・オブ・ヒストリー」(Proof of History、PoH)という時系列証明技術により、ブロックチェーン上での各トランザクションにタイムスタンプを付け、より迅速にトランザクションを検証できるようになります。これによって、ソラナは毎秒数万回のトランザクションを処理可能であり、既存の多くの他のブロックチェーンよりも大幅に高速なパフォーマンスを実現しています。

また、ソラナはその低手数料も特徴の一つです。トランザクションのコストが非常に低いため、多数の小規模なトランザクションを行うようなアプリケーションでも経済的な実行が可能となります。この特性により、イーサリアムと比較してマイクロペイメントを気楽に行うことができます。

ソラナプラットフォームでは、分散型アプリケーション(DApps)、分散型金融(DeFi)、ノンファンジブル・トークン(NFT)などの幅広いユースケースに対応しており、開発者はスマートコントラクトを利用して効率的なDAppsを作成できます。これにより、ゲーム、アート、エンターテイメントなどの多様な分野での革新が促進され、そのパフォーマンスとスケーリングの機能により、ブロックチェーン業界で注目を集め続けています。

エックスアールピー(XRP)

エックスアールピー(XRP)は、XRPの取引を可能にするXRP Ledger(XRPL)というブロックチェーンで成り立っており、プロジェクトはエストニアに拠点を構えるXRP Ledger Foundationが管理を行なっています。独自のコンセンサスアルゴリズムを採用することにより、スケーラビリティ問題を解決しており、決済にかかる時間を大幅に短縮化しました。また、様々な通貨の橋渡しをする「ブリッジ通貨」としての役割を果たすことを主な目的としています。

もともとは米国のリップル社(Ripple Labs Inc.)によって開発されていた経緯もあり、同社の動向によってたびたび価格に影響を受けることが確認されています。

カルダノ(ADA)

カルダノ(ADA)は、高いセキュリティと拡張性、相互運用性を特徴とするカルダノブロックチェーンで流通する暗号資産で、チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏が設立したプロジェクトです。「Ouroboros」という革新的なコンセンサスアルゴリズムにより、省エネルギーで迅速なトランザクションが可能です。スマートコントラクトやDAppsの実行を支えるプラットフォームとして、全世界で更なる金融アクセスを提供することを目標にしています。

シバイヌ(SHIB)

シバイヌ(SHIB)は、イーサリアムベースのERC-20トークンで、犬種であるシバイヌをマスコットにしたミームコインです。2020年に匿名の開発者「Ryoshi」が作成したこの暗号資産は、分散型金融(DeFi)と非代替トークン(NFT)プロジェクトの成長に合わせて人気を博しました。ソーシャルメディアやオンラインコミュニティを中心に強力な支持ベースを構築し、ドージコイン(DOGE)に次ぐ注目のミームコインとなりました。

また、SHIBはチャリティへの寄付やアートプロジェクトの支援を含め、慈善活動への関与も積極的に行っていることで知られています。ユーモラスで親しみやすいブランドイメージと、成長する暗号資産市場における高いボラティリティにより、SHIBは数あるミームコインの中で現在の地位を築くことに成功しました。

アバランチ(AVAX)

アバランチは、高速なトランザクション処理能力と低い手数料が特徴のオープンソースプラットフォームで、分散型アプリケーション(DApps)やカスタムブロックチェーンネットワークを作成することを目的としています。AVAXはこのブロックチェーンの基軸通貨として流通する暗号資産です。このプロジェクトは、コーネル大学の教授であるエミン・ギュン・シラー(Emin Gün Sirer)氏が率いるAva Labsによって開発されました。

アバランチは、スケーラビリティとセキュリティを同時に実現する独自のコンセンサスプロトコルを使用しており、これによりサブセカンドでのトランザクション確定が可能です。このプラットフォームは3つの主要なブロックチェーンで構成されており、それぞれが独特の役割を果たしています。エクスチェンジチェーン(X-Chain)はデジタル資産の作成と取引に特化しており、プラットフォームチェーン(P-Chain)はDAppsとサブネットのコーディネーションを管理し、コントラクトチェーン(C-Chain)はスマートコントラクトの実行をサポートしています。

アバランチは、特に分散型金融(DeFi)分野での採用が進んでおり、イーサリアムとの相互運用性も提供し、幅広いユーザーや開発者に支持されています。高性能かつカスタマイズ可能なインフラとして、既存の金融システムを補完し、革新的なブロックチェーンソリューションを構築するためのプラットフォームと評価されています。

チェーンリンク(LINK)

チェーンリンクは、複数のブロックチェーンネットワークで稼働する分散型オラクルネットワークであり、スマートコントラクトがブロックチェーン外のリアルワールドのデータにアクセスするためのパイプラインを提供します。2017年にセルゲイ・ナザロフ(Sergey Nazarov)氏によって創立され、異なるブロックチェーン間の情報のやり取りと、外部のデータソースとブロックチェーンの世界との間で信頼できる交流を可能にしています。

暗号資産LINKはチェーンリンクエコシステムにおけるデータ要求を行う際の支払いに使用され、オラクルノードオペレーターはデータを提供し、トランザクションを中継するための報酬としてこの暗号資産を獲得できます。このシステムにより、オラクルは信頼性の高い情報源からデータフィードを提供し、分散型金融(DeFi)アプリケーション、保険契約、GamingPIsなどの幅広い分野にサービスを提供することができます。

ポルカドット(DOT)

ポルカドットは、異なるブロックチェーン間の相互運用性にフォーカスを当てた次世代のブロックチェーンプロトコルです。2016年に、イーサリアムの共同創立者の一人であるギャビン・ウッド(Gavin Wood)氏によって設立され、既存の分散型ネットワークの壁を取り払い、複数のブロックチェーンが単一のユニファイドなエコシステムとして機能するためのフレームワークを提供しています。
DOTはこのブロックチェーンネットワークの基軸通貨として、ネットワークのガバナンスへの参加、チェーン間トランザクションの実現、そしてネットワークのセキュリティ維持を目的としたステーキングに使用されます。

トロン(TRX)

トロンは、デジタルコンテンツとエンターテイメントシステムのためのブロックチェーンベースの分散型プラットフォームです。2017年にジャスティン・サン(Justin Sun)氏によって設立され、トロン財団が運営しています。トロンネットワークはパブリックブロックチェーンであり、スマートコントラクトの実行、分散型アプリケーション(DApps)の展開、デジタルトークン発行などをサポートしています。

暗号資産TRXはトロンエコシステムの中で複数の役割を担い、トランザクション手数料の支払い、DApps内でのデジタル資産取引、ネットワークでの投票やガバナンスに利用されます。トロンは優れた処理速度と比較的低いコストを兼ね備えているため、ゲームやソーシャルメディアプラットフォームなどのエンターテイメント分野で広く採用されています。

アルトコイン投資のメリットとデメリット

ビットコイン同様、アルトコインにもメリットやデメリットがあります。しっかり理解して把握したうえで取引を行いましょう。

アルトコイン投資のメリット

アルトコインはビットコインと比較してボラティリティが高いことが特徴といえます。
ビットコインについては2024年1月、米国にて現物ETFが承認されたことにより、より多くの人々が投資できる場が提供された一方で、マーケットとして成熟されつつあります。

対してアルトコインは、ビットコインと比較して小規模な取引高でも価格が変動するため、よりハイリスク・ハイリターンな選択肢として有効です。

また、アルトコインは2009年に発行された最古の暗号資産であるビットコインと比較して後発的な暗号資産であるため、ビットコインの欠点を克服していたり、革新的な技術が導入されていたりすることがあります。例えば、ソラナ(SOL)の場合、2020年の価格はわずか80円台でしたが、その技術が注目されたことで、2021年11月には29,000円にまで価格を上昇させています。

アルトコイン投資のデメリット

実際のところ、真に革新的といえるプロジェクトはほんの一握りであり、運営元の信用や体制が不十分なアルトコインも数多く存在しています。これらの暗号資産については、詐欺のような使い方をされることもありますし、有名ではないアルトコイン投資には大きなリスクがつきまといます。

日本の暗号資産交換業者では長期的な審査を経て、一定の信頼や実績のあるアルトコインが取扱われていますが、このようの場合、すでに技術的に成熟価格が上昇しきった後に取り扱いが開始されることも多いです。

また、過去には一夜でほぼ無価値になってしまったアルトコインも複数存在します。ビットコインにも、今後このような事態が起こらないとは言い切れませんが、少なくとも過去にこのような事例は一度もないことから、アルトコイン投資はビットコイン投資と比べて細心の注意が必要といえるでしょう。

まとめ

ビットコインを起点として、ユニークな特徴を備えたアルトコインの開発が続き、現在ではその数は約240万種類にも上ります。アルトコインの人気度を知りたいのであれば、時価総額を確認すると参考になるでしょう。時価総額は「暗号資産(仮想通貨)の市場価格×総発行数量または供給数量」で算出できます。

ただし、アルトコインは玉石混交の状況であることは否めず、取引する際にはそもそもどのような暗号資産なのかといった情報収集、また投資におけるメリットやリスクの把握が欠かせません。暗号資産取引の初心者の場合は、日本の暗号資産交換業者が取扱うアルトコインの取引から始めてみるといいでしょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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